和歌山県有田郡の平飼い養鶏場「蒼生舎」を訪問してきました
2024.11.19
富山県富山市にある小原営農センターの有機米づくりの作業風景をお届けします。9月の収穫までの様子は、小原営農センターの黒瀬さんにお伺いします。前回の記事有機米日記⑤有機栽培米づくり 追肥・出穂では、田んぼの追肥作業と有機米の出穂の様子を紹介しました。今回は、有機米の花や、稲刈り準備の様子などをお伝えします。
8月上旬、お米は花を咲かせる季節になりました。
花と言っても花びらを広げたものではありません。お米にとって「花が咲く」というのは、おしべとめしべが現れることです。
穂から飛び出している小さくて黄色いものがおしべです。めしべは粒の中に潜んでおり、白くて小さいため見えていません。茎から穂が出て花が咲き、受粉するまでは一気に進んでゆきます。穂を揺らすと受粉不良を起こすこともあるため、この期間は田んぼに立ち入りません。常時、水を絶やさず管理しながら見守ります。
小原営農センターの田んぼの多くは一級河川の神通川に面しており、その豊富な水資源によってお米作りが支えられています。夏場の暑い時期や雨が2週間以上降らない時でも神通川から供給される水が枯れることはありません。見渡す限りどの田んぼも生育に合わせて水を使えるので、改めてお米作りに適した産地だと実感します。他の都道府県や地域では、干ばつが続くと取水制限(使う水の量を制限すること)が設けられることもあります。
前回ペラペラだった稲穂が膨らんでいるのが分かります。
茎から顔を出した時、上にピンッと立っていた穂も、実りとともに垂れてきています。
より重たげに垂れてきた稲穂は、緑色から黄色に色が変わってきています。
葉の色も緑色から黄緑色になり、秋の田んぼの風景に衣替えしつつあります。
見上げればアキアカネなどのアカネ属のトンボがたくさん飛んでいます。
6月に田んぼで生まれ育ったヤゴがトンボになり、夏は山で過ごした後、産卵のために田んぼへまた帰ってきます。これがまた秋を感じさせる風景で、稲刈りが近づいてきていることを感じ、ワクワクします。
稲刈りの開始日が9月6日に決まったので、田んぼの草取りを始めます。
今回の草取りの目的は、コンバインでの作業の支障になる草を取り除くこと。
その年によって雑草の繫茂している状況が違うため、どれほどの時間を要するのか逆算して作業を開始します。
この除草作業で特に力を入れて取り除くのは、クサネムと呼ばれる雑草。クサネムの種はお米とほぼ同じ大きさで、脱穀時に製品に混じる可能性があり、非常に厄介です。繁殖力も強く、田んぼで繫茂する可能性があるため、残さず抜き取り必ず田んぼの外に持ち出しています。
稲刈り後の作業を見据えて、乾燥所やコンバイン、トラクターの整備なども同時に進めています。一年に一度しか出番のないような専用の機械がたくさんあります。事故や故障で稲刈りが滞らないように、メンテナンスします。
次回、【富山県・小原営農センター】有機米日記⑦有機栽培米づくり 稲刈りでは、稲刈り作業をお届けいたします。
【富山県・小原営農センター】有機米日記①有機栽培米づくり 苗を育てる
【富山県・小原営農センター】有機米日記②有機栽培米づくり 田んぼの準備
【富山県・小原営農センター】有機米日記③有機栽培米づくり 育苗・田植え・除草作業
【富山県・小原営農センター】有機米日記④有機栽培米づくり 溝切・中干し
【富山県・小原営農センター】有機米日記⑤有機栽培米づくり 追肥・出穂
【富山県・小原営農センター】有機米日記⑦有機栽培米づくり 稲刈り
【富山県・小原営農センター】有機米日記⑧有機栽培米づくり 出荷・食味検査
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