和歌山県有田郡の平飼い養鶏場「蒼生舎」を訪問してきました
2024.11.19
2024年6月18日、ビオ・マルシェの生産者、やさか共同農場(島根県)を訪問しました。
日本海に面した浜田駅から、いくつものトンネルを抜け、山の奥へ奥へと進みます。30分ほど車を走らせると、やさか共同農場があります。畑の周辺はきれいな水と空気、自然豊かな田園風景が広がり、渓流には水ワサビが茂り、ヤマメも棲んでいます。
やさか共同農場では、有機小松菜やほうれん草、水菜やパクチーなど、野菜を中心に栽培しています。今の時期は旬を迎えた枝豆も出荷しています。また自社農場で収穫した有機大豆やお米を使って、有機味噌や塩こうじなど農産加工品も製造しています。
今回は、スタッフの竹岡さんに農場をご案内いただきました。
串崎さんは、水菜や小松菜などの葉物を栽培をしています。ハウスの畑へ入ると、サウナの中にいるような感覚で、汗がじわじわ出てきます。
収穫について話を伺ってみたところ、水菜は夜に収穫作業をしているとのこと。朝に収穫しないのは 茎が細く暑さによる萎れを防ぐためだそうです。
この時期の作業は、夜の21時ごろから長いときで24時まで。懐中電灯をつけながらの作業は大変ですが、シャキシャキとした食感と新鮮な状態でお届けできるよう、夜間に収穫をしています。
収穫後は、予冷庫という小松菜を冷やし新鮮さを保つための保管庫に入れ、最低でも一日以上かけて野菜を3~5℃までに冷却し、しっかりと芯まで冷やします。
こうすることで、鮮やかな色やシャキシャキとした食感を保つことができます。
また、芯まで冷えたまま選別から袋詰めまで行うことができ、小松菜の温度の上昇を抑えて新鮮な状態で出荷準備を行っています。
次に、小松菜の選別作業を見せていただきました。選別は手作業で行い、萎れがないか、黄変(葉っぱが黄色く変色すること)や傷みがないかを丁寧に確認していきます。
ここ最近、冬場の雪が減って暖かい日が増えた影響もあり、虫の被害が出る期間が長く、選別にも苦労をしているとのこと。虫害を減らすために品種選定や栽培の工夫を重ねるなど、状況に応じて対応しています。
夏から秋にかけては、枝豆の出荷時期です。茶豆風味の甘みと旨味のある、味の濃い「湯上がり娘」という品種を使っています。普通の枝豆に比べて一株にできる量が少なく、とても希少とのこと。シンプルに塩茹でをして、素材の味をお楽しみください。
やさか共同農場があるのは、コンビニや信号機すらない自然豊かな場所です。風で木が揺れる音や鳥の声、普段の生活では出会えないこの土地ならではの音が広がっています。
そんな弥栄村の魅力に集まった他県からの移住者も多く、また日本からだけでなく海外からの実習生も働く国際色豊かな農場です。
やさか共同農場では「準備をしっかりしたうえで、しっかり土を休ませること」を大事にしています。収穫後の畑をすぐに使うのではなく、次の野菜の播種(種まき)をするまでの約一か月間、畑に太陽の熱を浴びせて休ませるようにしています。そうすることで、土にある病害菌を太陽の熱で処理し(太陽熱養生処理といいます)、また、土が栄養を蓄える期間にもしています。そうして、次の野菜に繋げていくのです。
そんなやさか共同農場の皆さんが丹精こめて育てた野菜、ぜひ召し上がってください。
やさか共同農場
昭和47年(1972年)創業。
有機農業を基本とした葉物野菜・露地野菜の生産、味噌や麹製品の製造しています。