国産有機強力粉でつくる3種のパン
2024.9.24
フレンチ一つ星・大土橋シェフによる、ビオ・マルシェのオーガニック食材で作るオリジナルレシピ。今回は、手作りジャム特集。ビオ・マルシェ・オリジナルの洗双糖と季節のオーガニックのフルーツをたっぷり使ったレシピです。
大土橋シェフより
まずは、基本のジャム2種、有機いちごと有機ブルーベリー。いちごジャムは果実のフレッシュな食感と形を残したいので、水分をある程度残します。それに対して、ブルーベリーは皮の食感を和らげたいので、しっかり煮詰めて水分を飛ばします。果物を加熱する前に、洗双糖に漬けておくことがポイント。砂糖漬けにすることで果実から水分が抜け、火が入っても果実の形をきれいに保てます。
材料
有機冷凍ストロベリー 500g(2パック)
洗双糖 150g
オーガニックレモン果汁 30g
有機冷凍ブルーベリー 500g(5パック)
洗双糖 180g
オーガニックレモン果汁 30g
有機いちご(有機ブルーベリー)は、洗双糖でマリネする。フレッシュまたは自然解凍した冷凍いちご(有機ブルーベリー)なら2時間、冷凍のままなら一晩漬ける。
マリネが終わったら、レモン汁を入れる。
中火で温め、沸騰したら弱火で約60分加熱する。
(加熱時間は、鍋の大きさや分量によって変わるので、調整する。)
冷凍いちご(ブルーベリー)は凍ったままでも加熱できますが、加熱時間が長くなるのと、煮崩れる場合があります。
いちごのアクを取る必要はありません。
コツは、加熱中の鍋をかき混ぜず、軽く揺する程度にとどめること。
そうすることで、煮崩れず、火の入り方も安定します。
いちごやブルーベリーは水分が多いので、焦げつく心配は少ないです。
ただし、鍋肌にジャムが焦げつかないように注意してください。
これに対して、水分の少ない果物はレンジで加熱する。
(今回の場合は、りんごとラ・フランス。)
加熱具合の見極めは、冷たいお皿を使う。
冷たい皿にジャムを少しだけ載せて、指で持ち上げてみる。
糸を引くようになったら、出来上がりのサイン。
(写真は、15分後と出来上がりです。)
冷凍いちごは解凍するときに脱水が進むので、フレッシュより加熱時間が短くなります。
いちごやブルーベリーの季節には、ぜひフレッシュで作ってみてください。
大土橋シェフより
有機平飼い卵と国産有機レモンをたっぷり使ったレモンカードは、タルトやクリームチーズなどに良く合います。しっかり冷やして、レモンのマイルドな味わいを楽しんでください。バターを加えるときの温度管理がポイントです。
バター(有塩) 220g (ダマにならないように、常温に戻しておく)
国産有機レモン 140g(果汁だけの分量)、レモンの皮(1個分)
有機平飼い卵 3個(1個60gとして、合計180g)
洗双糖 180g
レモンを絞って、レモン汁を取っておく。
皮が固い場合は、切る前にまな板の上でしっかりもむ。(体重をかけて転がす感じで)
皮が柔らかくなり、果汁がたくさん取れます。
レモンを半分に切り、スクイーザーで搾る。
バターは常温に戻しておく。
バターを加えるときにダマにならないようにするためです。
ボウルに卵3個(180g/計)を入れ、泡だて器ですり混ぜる。
泡立てないことがポイント。空気を入れないようにすることで、火の入り方が安定します。
レモンの皮を1個分、削って入れる。
洗双糖を入れたら、ダマにならないよう、すぐにかき混ぜる。
白っぽくなるまで混ぜる。
鍋に卵とレモン汁を入れて、中火にかける。焦げつかないよう、常にかき混ぜながら加熱する。
沸騰直前になったら弱火にして、卵が固まらないように常にかき混ぜながら3分加熱する。
火を止めたら、氷水にあてて冷やしながらかき混ぜる。
36~40℃くらいまで下がってきたら、フードプロセッサーにかける。
乳化して白っぽくなってきたら一旦止める。
(かけすぎると分離したり緩くなりすぎたりするので注意する。)
バターを少しずつ入れ、さらにフードプロセッサーにかけたら完成。
空気が入らないよう、ミキサーを使う場合は回転数を遅くするか、もしくは小刻みに回す。
大土橋シェフより
ねっとり甘い有機安納芋の風味を生かした、ほっこりした食感のりんごバターです。りんご、安納芋、バター、それぞれの味が感じられるバランスに仕上げました。暖めると香りが引き立つので、パンケーキやトーストなど温かい食材がおすすめ。とくに、マフィンやスコーンなどの水分が少ない食材によく合います。レモンカードと同様、バターの温度管理がポイントです。
バター(有塩) 220g (ダマにならないように、常温に戻しておく)
りんご 2個(今回は、皮や芯を除いて合計480g)
有機安納芋 1本(約120g)
洗双糖 48g(皮をむいたりんごの重量の10%)
レモン果汁 20g(搾っておく)
安納芋は湿らせたキッチンペーパーを巻き、ラップをする。
レンジで加熱(700Wで4分を、2回繰り返す)したら、皮をむく。
(このときに100gになるようにしてください)
りんごは皮をむき、3㎝の角切りにする。
レンジで加熱(700Wで4分を、2回繰り返す)する。
洗双糖をまぶし、色止め用のレモン果汁を加える。
りんごと安納芋は暖かいうち(人肌程度)にフードプロセッサー(もしくはミキサー)にかける。りんごをマリネして出てきた水分も一緒に入れる。
なめらかになったらバターをダイス状にカットして加え、さらにミキサーにかけたら完成。
大土橋シェフより
ラ・フランスのジャムに、パスチャライズ牛乳と洗双糖、有機紅茶で作ったミルクジャムを重ねました。パウンドケーキや塩気の効いたクラッカー、全粒粉やライ麦など風味がしっかりした固めのパンに良く合います。二層のジャムは、混ぜ切らず、それぞれの味わいを楽しんでください。もちろん、二層にせず、ひとつずつ作っても良いです。
シンプルな材料で作れる、ロイヤルミルクティーのようなミルクジャム。洗双糖のコクと香りが、キャラメル風味を引き立てます。ビオ・マルシェのパスチャライズ牛乳はピュアな味なので、くどくならず上品に仕上がります。茶葉を入れずに作っても良いです。
パスチャライズ牛乳 2本(2L)
洗双糖 200g
有機紅茶 20g
パスチャライズ牛乳2Lを鍋に入れて温める。
沸いたところに有機紅茶20gを入れ、しっかり目(5分程度)に蒸らす。
(ロイヤルミルクティーを作る要領です。)
水で湿らせた別の鍋に、茶葉を濾しながら入れる。
(焦げつかないので、テフロン鍋が適しています。)
洗双糖200gを入れて、火にかける。
ごく弱火で約90分、じっくり加熱する。膜が張ってきた場合はかき混ぜる。
途中でおぼろ豆腐のようにそぼろ状に固まってきたら、焦げつかないようにかき混ぜながら加熱する。
このタイミングの見極めがポイントです。
(写真は、1時間くらいの固まる直前と、約70分加熱してそぼろ状になったところです。)
人肌程度に冷めてきたらミキサーにかけ、なめらかになったら完成。
出来上がりの分量は、加熱前の約4分の1になります(例えば、2Lで作ると約500mlです。)
多く感じられる方は、半分くらいまでなら量を減らして作っても大丈夫です。
ただし、分量を減らすと火加減の調整が難しくなり、吹きこぼれやすくなりますので注意してください。
今回は濃厚なミルクジャムと合わせるので、甘みは控えめに。ミルクジャムがなめらかな食感なので、粗目につぶしてコントラストを活かしています。
洋梨(ラ・フランス) 2個(今回は445g)
洗双糖 ラ・フランスの10%(今回は44g)
レモン果汁 20g
ラ・フランスは芯を抜いてピーラーで皮をむき、一口大に切る。
洗双糖をまぶし、色止め用のレモン果汁を入れて、マリネする(砂糖が溶けて、水分が出るまでしばらく置く)。
ラ・フランスは蓋無しの耐熱容器に入れ、レンジにかける。
何度か取り出し、加熱具合を確認しつつ、軽くかき混ぜて熱の入りを均一にする。(今回は、700Wで3分を3回)
ラ・フランスをフォークの裏で軽くマッシュしたら完成。
二層のジャムに仕上げる。
洋梨ジャムを先に瓶に入れ、冷蔵庫でしっかり冷やしておく。
ミルクジャムが冷めきらずぬるいうちに、洋梨のジャムの上に加える。
(ミルクジャムが冷えると固まって、注ぎにくくなってしまいます。)
大土橋シェフより
丸みのある味わいのスペイン産オーガニック赤ワインに、有機みかん、オーガニックのドライフルーツを合わせたサングリア風のジャム。有機みかんの薄皮の食感と、ドライフルーツのチューニーな食感が良く合います。有機栽培のみかんはしっかりした酸があるので、料理に適しています。赤ワインは、クセが少なく、熟成タイプのまろやかなものがおすすめ。
赤ワイン 1000ml
有機みかん 4個
有機レーズン 120g(1パック)
有機ドライクランベリー 50g(1パック)
有機干しいちじく 95g(1パック)
洗双糖 100g
寒天 3g
干しいちじくは刻み、他のフルーツと大きさを揃える。ドライフルーツは、ワインに一晩漬けておく。
今回のワインは、ビオ・マルシェの宅配で買える「ブレス クリアンサ 赤」です。
寒天3gも、一晩水に漬けて戻しておく。
戻した寒天はダマになるのを防ぐため、細かく刻んでおく。
みかんの皮をむき、8等分する。
うす皮は剥かずに、房ごと使う。
みかんの房には、粘性を出す働きがあるペクチンが含まれています。
フライパンで約5分、少し焦げ目がつく程度まで炒める。
水分を出し切るまで炒めることで、みかん単体の味をしっかり残すことができます。
炒めたみかんに洗双糖を入れ、ドライフルーツを濾しながらワインも入れる。
寒天を入れて、さらに火にかける。
汁気が無くなって3分の1くらいの分量になるまで(約40分)、加熱する。
ドライフルーツを加え、さっと加熱してアルコール分を飛ばしたら完成。
ドライフルーツは最後に入れるのがポイント。他の素材と絡み過ぎず、素材ごとの味わいが楽しめます。
煮沸消毒した瓶に熱いジャムを入れ、湯せんにかけてください。未開封で約1か月保存できます。ミルクと洋梨のジャム以外は、未開封ならば冷凍保存できます。
開封後は出来る限り早くお召し上がりください。とくに、レモンカードは3日以内で食べ切ってください(卵が入っているので)。他のジャムも長くて1週間以内です。
保存期間はあくまで目安です。保存料や安定剤を使っていないので、保存方法によって状態も変わります。スプーンはきれいなものを使い、常温に放置せず、早めに冷蔵庫にしまってください。
本記事のレシピは、東京・中目黒のフレンチレストラン「クラフタル」大土橋シェフにご考案頂いています。有機野菜・オーガニック食材の宅配「ビオ・マルシェの宅配」で購入できる食材をふんだんに使った、ここでしか読めないオリジナルレシピです。
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