韓国人が教える、きゅうりキムチ(オイキムチ)のレシピ
2022.6.28
韓国出身の料理研究家タクミセイコさんによる、韓国家庭料理のレシピ。材料はビオ・マルシェの宅配のオーガニック食材を使っています。今回は韓国の宮廷料理を教えていただきました。
韓国宮廷料理は朝鮮王朝時代に、宮中で王様が食べていた食事です。各地から肉や野菜、海鮮などの食材が献上され、料理人が腕を振るって豪勢な食事を用意しました。
宮廷料理の定番は、クジョルパン(九節板)。そのほか、ジョンやチャプチェ、クイ(焼き物)、チョリム(煮つけ)など12種類以上のおかずが食卓に並びます。
宮廷料理は次第に貴族から庶民へと伝わり、現在まで受け継がれる韓国食文化の一つになりました。
今回は、宮廷料理の定番である、クジョルパン(九節板)をメインに作ります。
チャプチェとチョリムは実際に宮廷料理で出されていたものとは違いますが、私のオリジナルレシピを紹介します。
クジョルパンは9種類のナムルを、ミルチョンビョンという薄い小麦粉の生地に包んで食べる宮廷料理です。
韓国料理は遥か昔から、食材の色合いが栄養バランスのものさしでした。赤、黄、緑といろんな色の野菜をとれば、栄養が十分にとれている、という風に考えます。クジョルパンも赤、黄、黒、緑、白の野菜や肉を用意し、見た目にも華やかに仕上げます。
もやし…30g
有機ピーマン…15g
有機にんじん…15g
赤ピーマン…15g
有機きくらげ…15g
有機いんげん…15g
有機じゃがいも…20g
平飼い卵…2個
有機牛モモブロック…70g
調味料
塩…適量
有機金ごま油…適量
えごま油…適量
粉末出汁…適量
A(肉の下味)
有機純米料理酒…大さじ1
有機醤油…小さじ2
有機白すりごま…小さじ大盛1
有機金ごま油…小さじ1
洗双糖…小さじ1
すりおろしにんにく…小さじ1/2
黒コショウ…適量
国産有機小麦粉…30g
塩…少々
水…50ml
国産有機レモン…小さじ1
有機純りんご酢…小さじ1
和辛子…小さじ1
洗双糖…小さじ1
塩…小さじ1/3
有機醤油…小さじ1/3
粉末出汁…小さじ1/3
有機金ごま油…小さじ1
えごま油…小さじ1
塩…小さじ1
黒コショウ…適量
すりおろしにんにく…少々
牛肉
①牛モモ肉は細切りし、Aで下味をつけておく。
②30分程置いて下味がついたら、熱したフライパンにごま油をひき、牛モモ肉を入れて、水分がなくなるまでしっかり炒める。
野菜のナムル
①もやし、ピーマン、にんじん、赤ピーマン、きくらげ、いんげん、じゃがいもはできるだけ細く、3㎝程度の長さに細切りする。
②鍋にお湯を沸かし、沸騰したら塩をひとつまみ入れる。クセの少ない野菜から順(じゃがいも→ピーマン→いんげん→にんじん→赤ピーマン→もやし→きくらげ)に3秒ほど湯がき、すぐに冷水に浸けて冷ます。
③水切りしてから、ごま油を入れて野菜をコーティングし、塩と粉末出汁を少々入れてナムルを作る。ソースにつけて食べるので、ナムルは薄味に仕上げる。好みでごま油の代わりにアマニ油を使ってもよい。
薄焼き卵
①卵をボウルに割り入れ、塩をひとつまみ入れて泡だて器で混ぜる。白身と黄身がまんべんなく混ざったら、ザルで濾す。
②フライパンにごま油をひき、薄焼き卵を作る。この時に強火にすると気泡ができてしまうので、必ず弱火にして焼く。
③竹ザルに移して粗熱がとれたら、野菜と同じ長さと太さに細切りする。
①ボウルに小麦粉、塩、水を入れて泡だて器でよく混ぜる。
②フライパンにごま油をひき、弱火にして焦げないように、小さめの餃子の皮ぐらいのミルチョンビョンを焼く。
③竹ザルに移して粗熱をとる。
辛子ソース、オイルソースの材料をそれぞれ良く混ぜて、2種類のソースを作る。
ミルチョンビョンは1人前につき、3枚ほど。宮廷料理は品数が多いので、1品ずつの量はそこまで多くありません。
ミルチョンビョンを真ん中に置いて、その周りに具を均等に並べます。綺麗に見えるよう具は山型に盛ること、同じような色味が偏らないようにすることのふたつを意識しましょう。最後にミルチョンビョンの上に松の実を飾ったら、完成です。
9種類の具を少しずつとって、ミルチョンビョンにのせます。クジョルパンは巻き寿司のように好きな具だけを巻いて食べるのではなく、必ず9種類ぜんぶの具をほんの少しずつ巻いて食べます。具の長さや細さを均一にしておくことで、巻きやすく、食べたときの口当たりも良くなります。具をのせたらソースをかけて、お箸でくるっと巻いて食べてください。
最後に余った具は、お皿の上でぜんぶ混ぜて召し上がってください。
韓国では、白身魚は鍋に、青魚はチョリム(煮込み)にします。今回はさばのチョリムを作ります。
日本のさばの味噌煮のように甘辛いものではなく、以前紹介した韓国式手作りヤンニョム味噌を使うので、少し辛味のある韓国の味噌煮です。
韓国式手作りヤンニョム味噌のレシピはこちら
有機大根…500g
国産さば天日干し(生さばでも可)…2枚分
韓国式手作りヤンニョム味噌…60g
出汁…200ml
有機白米甘酒…大さじ3
粉唐辛子…大さじ2
青唐辛子…好みの量
有機ニラ(トッピング用)…好みの量
①大根を1cm幅に切り、面取りする。
②鍋に大根がかぶる程度の水と大根、甘酒を入れて、大根が柔らかくなるまで下茹でする。
③鍋に出汁、粉唐辛子、下茹でした大根を入れ、上に適当な大きさに切ったさばをのせる。
④味噌を塗り込み、落し蓋をしてさばに火が通るまで煮込む。
⑤さばに火が通ったら青唐辛子を入れて、味が馴染むまで煮込む。トッピングでニラをのせて完成。
板こんにゃくを使った、春雨よりヘルシーなチャプチェです。糸こんにゃくだと、こんにゃくの臭みが抜けず、食感も輪ゴムっぽくなります。必ず板こんにゃくを使い、丁寧に臭みを抜いてくださいね。
有機板こんにゃく…約220g
有機牛モモブロック…80g
有機玉ねぎ…60g
有機ピーマン…20g
赤ピーマン…20g
有機きくらげ…10g
有機ニラ…10g
有機白いりごま…大さじ1
粉末出汁…小さじ1/2
黒コショウ…適量
有機金ごま油…適量
有機純米料理酒…大さじ1
有機醤油…小さじ2
有機白すりごま…小さじ大盛1
有機金ごま油…小さじ1
洗双糖…小さじ1
すりおろしにんにく…小さじ1/2
黒コショウ…多めにふる
①こんにゃくを1mmの薄さにスライスしてから、マッチ1本程の太さに細切りする。
②こんにゃくを水に浸け、1日置いて臭みを抜く。その間に2回ほど水を替える。
③牛モモ肉はこんにゃくと同じ太さに細切りし、Aで下味をつけておく。
④玉ねぎ、ピーマン、赤ピーマン、きくらげもこんにゃくと同じ太さに細切りする。ニラは5cm幅に切る。
⑤こんにゃくの臭みが抜けたら、水切りする。
⑥フライパンにごま油をひいて、やや強火でこんにゃくを炒める。弱火で炒めるとこんにゃくが硬くなるので、必ずやや強火にする。
⑦牛モモ肉も入れて、さらに炒め、肉に火が通ったら、野菜を入れる。全体に火が通ったら、白いりごま、粉末出汁、黒コショウをふる。味が薄ければ塩で調整する。
⑧炒め終わったら、バットに移して粗熱をとる。
今回は韓国宮廷料理を紹介しました。クジョルパンは見た目にも華やかで韓国らしい料理なので、私の料理教室に来て下さる生徒さんにもとても喜ばれる料理のひとつです。ぜひ、おもてなし料理として作ってみてください。
タクミセイコ
韓国ソウル出身/韓国料理研究家
約30年前に日本に来てから、韓国料理研究家として活動。約15年前から自宅で料理教室を主宰。今は主にインスタグラムで日本人の口に合う韓国料理のレシピを発信。
インスタグラム:@azisai0427
本記事のレシピは、韓国出身の料理研究家タクミセイコさんにご考案頂いています。有機野菜・オーガニック食材の宅配「ビオ・マルシェの宅配」で購入できる食材をふんだんに使った、ここでしか読めないオリジナルレシピです。
ビオ・マルシェの宅配は会員制のサービスです。ご購入ご希望の場合は、ご入会手続きページにて、会員登録をお願いします。
まずは試してみたい、資料も見てみたいという方は、お得なお試しセットもご用意しています。