2020.3.20
ビオ・マルシェの有機玄米黒酢は、国産有機玄米を原料として長期間カメの中で静置発酵させたアミノ酸、有機酸が豊富なコクのあるお酢です。水でうすめて飲んだり、お料理にお使いください。ビオ・マルシェ オリジナル商品です。
庄分酢があるのは福岡県大川市。庄分酢は約300年という長い年月、名水の地と呼ばれるこの大川の地で歴史を刻んできました。「酒から作る」という意味から「酢」という字になったように、初代から3代目までは酒造りをされていたそうです。そして、3代継いできた酒造りの技術を元に、4代目の清右衛門さんが酢作りをはじめられ、現社長である14代目の一精さん、そのご子息である清太郎さんが15代目として家業を継いでいます。
お酢の原料は滋賀県の大中農友会をはじめとする国内産の有機米を使用し、「静置発酵法」という昔ながらの製法を用います。まずは、蒸した有機米と米麹でお酒を造るところから始まります。酒造りは寒仕込みといって、寒い時期にしか造ることが出来ないため、11~3月に1年分を仕込みます。
そこに酢酸菌を加えて、じっくり時間をかけてお酢に変えていきます。酢酸菌は空気のあるところでしか活動ができないため、表面で酢酸発酵が進みます。その後、比重の重いお酢が下に下がり、お酒が上がってきます。この循環で完全にお酒がなくなるとお酢になります。
それに対して、一般的に生産されている製法は「速醸法」とよばれ、醸造用のアルコールに酢酸菌を加え、機械で空気を送り込むことで2~3日という短期間で発酵を終えるため、年中問わず量産が可能です。
ビオ・マルシェでは、原料まで顔の見える安心をお客様にお届けしたいとの想いから、国内産有機米を使ったお酢を一からじっくり仕上げる「静置発酵法」にこだわります。
年間通しての酢作り、それを何十年・何百年と続けてきた庄分酢の蔵には、蔵付き菌とよばれる菌が棲みついています。蔵付き菌は酢の発酵に必要な酢酸菌を活発化させる力をもっており、数年で棲みつくことはないため、庄分酢ならではの誇れるところです。
美味しいお酢に仕上げるため、週に1度は、酸度と表面温度を測り、酢酸菌の発酵状態を確認し、発酵の悪い酢酸菌の一部を取り除き、そこに新たな酢酸菌の膜を張らせて菌を活性化させるなど、常に菌の性格(状態)を知っておかなくてはなりません。また、発酵を促すためにむしろをかけたり、蔵に空気を送り込んだりもします。こうして、酢酸菌と対話するように、自然の発酵にまかせてできる有機のお酢は、独特の深みや味わいのある酸味があります。
2001年度に有機認証の取得ができ、以降、有機の普及に努めてまいりました。極力、国内産の安心・安全な原料をもとに生産者との顔の見える関係で昔ながらの静置発酵法にて、ゆっくりとお酢を発酵させております。近年では食酢をベースにいろいろな現代のニーズに合わせた商品開発にも力を入れており、伝統を守りつつ、新たな事にも挑戦し続けております。微力ではありますが、有機の輪が広がればと思っております。