韓国人が教える、きゅうりキムチ(オイキムチ)のレシピ
2022.6.28
韓国出身の料理研究家タクミセイコさんによる、韓国家庭料理のレシピ。材料はビオ・マルシェの宅配のオーガニック食材を使っています。今回は韓国の秋夕(チュソク)に食べる料理のレシピを教えていただきました。
秋夕は、旧暦8月15日のことをいいます。2024年の秋夕は9月17日(火)で、前後も祝日になります。
今年収穫した初物をご先祖様に供えて、秋の収穫に感謝する日です。韓国では旧正月と並んで最も大切な伝統行事です。
ご先祖様のお墓が近くにある家は、朝にチャレ(ご先祖様に挨拶をする儀式)を行った後、ご馳走をもってお墓参りにいきます。お墓が遠い家は、家でお供えします。
旧正月に食べる料理でも紹介したチャプチェやジョンは秋夕にもつくる家庭が多いです。彩りが良く、食卓がパッと華やかになるので、家族がたくさん集まる行事には欠かせません。他にはカルビチム、プルコギなどの肉料理や、トランタンという里芋のスープも食卓に並びます。
また、秋夕にしか食べないソンピョン(松餅)も伝統的な食べ物のひとつです。その年に収穫した新米で作ったお餅を、松葉を敷いた蒸し器で蒸す料理です。
今回は、パラムトッ(ソンピョンに代わるお餅料理)、トランタン、肉ジョンのレシピを紹介します。
パラムトッは中にごまやナッツなどの餡を詰めた、韓国のお餅です。パラム=風、トッ=餅という意味で、中に空気をいれてふんわりと包むことからそう呼ばれています。野菜の着色パウダーを使って、華やかなパラムトッを作ります。
有機白米…3合
塩…小さじ1
野菜の着色パウダー(ビーツ、かぼちゃ、抹茶)…少量
有機黒いりごま…大さじ2
有機黒すりごま…大さじ2
洗双糖…大さじ2
有機アカシア蜂蜜…大さじ2
有機米水飴…小さじ2
有機さつまいも…130g
洗双糖…大さじ1
有機米水飴…大さじ1
有機ウォールナッツ(お好みのナッツでOK)…手の平1杯程度
洗双糖…大さじ1弱
有機米水飴…大さじ1/2
①お米をよく洗い、3時間水に浸す。
②3時間経ったら、ザルに入れて軽く水切りする。
③水切りしたお米を少量ずつミキサーにかけ、米粉にする。
④米粉になったら、ザルにいれて濾す。ザルに残った米粉はもう一度ミキサーにかけて、粉末状にする。
⑤サラサラの米粉ができあがったら、塩小さじ1と水大さじ5(分量外)をいれて、ざっくり混ぜる。手に粉がつかない程度のまとまり感が目安。
⑥蒸し器にキッチンペーパーとシリコンスチーマーメッシュマットを敷く。米粉は軽く手でまとめて蒸し器にいれていく。
⑦鍋に水をいれ、沸騰したら蒸し器をセットし、中火で約40分蒸す。
黒ごま餡
①ボウルに黒いりごまと黒すりごまをいれる。
②洗双糖、蜂蜜、米水飴を加えて、餡がまとまるまでよく混ぜる。
③銀杏1個分程度の大きさに丸める。
さつまいも餡
①さつまいもは茹でてから、乾煎りして水分を飛ばす。
②①をめん棒でつぶす。こし餡がお好みなら、潰した後にザルで濾す。
③洗双糖、米水飴を加えて、餡がまとまるまでよく混ぜる。
④銀杏1個分程度の大きさに丸める。
ナッツ餡
①ウォールナッツを細かく刻み、ボウルに移す。
②洗双糖、米水飴を加えて、餡がまとまるまでよく混ぜる。
③銀杏1個分程度の大きさに丸める。
白のパラムトッ
①シリコンマットにごま油(分量外)をひいておく。
②餅が蒸しあがったら、シリコンマットにのせて、手でこねる。後で3色のパラムトッも作るので、手のひらより気持ち少なめの量の餅を3個と、その倍量の餅を残しておく。
③餅をめん棒で細長く伸ばしたら、お好みの餡をいれ、折りたたんで半月にかたどる。韓国では、餅専用の中に線がついた型を使う。専用の型がない場合は、ココットでも代用できる。
カラフルなパラムトッ
①先ほどとっておいた、3個の餅に野菜の着色パウダー(ビーツ、かぼちゃ、抹茶)をそれぞれ混ぜて、均一に色がつくようにこねる。細長い棒状に伸ばしたら、後で飾りにも使うのでそれぞれ5/1程度ずつ残しておく。
②3個の餅の上から、別にとっておいた白い餅をのせ、めん棒で伸ばす。後は、先ほどと同じように餡をいれ、折りたたんでかたどる。何度も伸ばしていくうちにいろんな色が混じりあい、自然なグラデーションになる。
飾りをつくる
①5/1程度残しておいた3色のカラフル餅をめん棒で伸ばし、小さな花や葉っぱでかたどって飾りにする。
②最後に、餅の表面にごま油を塗り込み、艶出しをしたら完成。
・餅がつくる途中で硬くなってきたら、刷毛で水を薄く塗り、40秒程度レンジにかけて柔らかくします。
たくさん作って食べきれない時は、1つずつラップに包んで冷凍できます。食べる時は自然解凍し、硬ければスプーンの裏に少しの水をつけて餅になじませ、2秒程度レンジにかけましょう。
ソンピョンは秋夕の時期しかお店に並びませんが、パラムトッはいつでもお餅屋さんで手に入ります。日本で手土産にケーキを持っていくように、韓国ではお餅も人気です。今はカラフルでかわいいお餅がたくさん売られていて、崩れる心配もないので、おもたせに重宝しています。
また、韓国はもち米を使って餅を作ることはほとんどありません。うるち米をミキサーにかけて粉状にして使います。日本のようなよく伸びるお餅とは少し食感が違いますが、米粉のお餅も柔らかくておいしいです。
初物の里芋を使って、収穫を祝うためにつくるスープです。里芋が主役のスープなので、煮込んだ時に崩れないように、下茹でするのがコツです。
里芋…600g
有機大根…130g 3mm程度のいちょう切り
有機青ねぎ…お好みの量
有機牛モモブロック…200g 5mm程度の薄切りにして、食べやすい大きさに切る
米…大さじ1
出汁…800ml
有機純米料理酒…大さじ1
いしる…大さじ1
にんにく…小さじ1/2
黒こしょう…少々
塩…大さじ1と小さじ2
いしる…大さじ1/2
有機金ごま油…適量
黒こしょう…適量
①鍋に水と米をいれ、火にかける。
②沸騰したら皮を剥いた里芋と塩小さじ2をいれて、15分程度茹でる。
③里芋を茹でている間に、牛モモブロックに下味をつけて、味をしみこませる。
④里芋に串をさして、真ん中が硬いぐらいで火を止める。茹でた里芋は冷水に浸し、ぬめりをとる。
⑤鍋にごま油をひき、下味をつけた肉を炒める。半分ほど焼けたら、出汁、里芋、大根をいれて、野菜に火が通るまで煮込む。沸騰してきたら火を弱める。
⑥野菜に火が通ったら、青ねぎ、塩大さじ1、いしる大さじ1/2をいれる。味が薄ければ、塩で調整する。
⑦食べる直前にごま油大さじ1/2と、黒こしょうをふる。
私のレシピで何度も紹介している、ジョンはお祝いや家族の集まりには必ず用意します。今回は贅沢に牛肉を使った肉ジョン。韓国の肉屋では、あらかじめジョン用に形を整えられた肉が売っています。牛肉の赤身だったらどんなものでも大丈夫なので、ぜひおもてなしに作ってみてくださいね。
有機牛モモブロック…450g 3mm程度の薄切り
有機金ごま油…大さじ1
有機醤油…大さじ1
洗双糖…大さじ1
有機純米料理酒…大さじ1
にんにく…小さじ1
塩…小さじ1
黒こしょう…少々
有機平飼い卵…2個
白玉粉…適量
塩…ひとつまみ
①肉を切ったら、血をキッチンペーパーでよくふきとる。
②下味がよく染み込むよう、包丁の背で軽くたたく。
③②をボウルにうつし、下味の調味料を全ていれて揉み込む。
④下味をつけている間に、衣を作る。白玉粉を適量ザルに入れて、濾す。
⑤下味がついた肉に、濾した白玉粉をまんべんなくまぶし、余分な粉をはたいて、両面均一につける。
⑥溶き卵に塩をひとつまみいれ、よく混ぜる。
⑦フライパンにごま油をひいて、肉を卵にくぐらせ、弱火でじっくり焼く。片面が焼けたらひっくり返し、ごま油を足して裏面も焼く。
・衣を白玉粉で作ることで、パサつきがちな牛の赤身が、もっちりと仕上がります。
いつものヤンニョムポン酢ダレでお召し上がりください。白髪ネギにごま油と粉末唐辛子を和えて、肉ジョンで巻きながら食べるのもさっぱりしておすすめです。
今回は韓国の秋夕に食べる料理を紹介しました。里芋や新米など、秋の味覚をつかったレシピなので、ぜひこの時期に旬の食材でお料理してもらえると嬉しいです。
有機白米
洗双糖
有機アカシア蜂蜜
有機金ごま油
有機ウォールナッツ
有機黒いりごま
青い海
合わせだしパック
有機黒こしょう
有機米水飴
平飼い卵
有機醤油
有機純米料理酒
いしる
タクミセイコ
韓国ソウル出身/韓国料理研究家
約30年前に日本に来てから、韓国料理研究家として活動。約15年前から自宅で料理教室を主宰。今は主にインスタグラムで日本人の口に合う韓国料理のレシピを発信。
インスタグラム:@azisai0427
本記事のレシピは、韓国出身の料理研究家タクミセイコさんにご考案頂いています。有機野菜・オーガニック食材の宅配「ビオ・マルシェの宅配」で購入できる食材をふんだんに使った、ここでしか読めないオリジナルレシピです。
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