島根県の奥地 弥栄町「やさか共同農場」を訪問してきました
2024.9.16
ビオ・マルシェの夏野菜でおなじみ、滋賀県・垣見農園の有機とうもろこし。
その生長を垣見農園にご協力いただき、毎月ご紹介しています。
前回の記事、【滋賀県・垣見農園】有機とうもろこし日記③追肥・土寄せでは追肥・土寄せの様子をご紹介しました。4回目となる今回は、受粉・害虫と益虫の様子をご紹介します。
日中は汗ばむ陽気となり、とうもろこしは順調にぐんぐん大きくなっています。高さは成人男性の身長を超えるほどになり、日光をたくさん吸収しようと葉も大きく育っています。前回は頭の先がちょっと見える程度だった雄穂も、今ではこのように立派にそびえ立っています。
4回目となる今回は、受粉・害虫と益虫についてご紹介します。
とうもろこしは、最も高くそびえ立った雄穂から黄色い花粉が雌穂に付くことで受粉します。この白くふさふさした部分が雌穂です。
露地の畑なら、風で穂が揺れて花粉が落ちるので、何もせずとも受粉します。しかし、ハウスの畑では風が通りにくいので、人の手によって穂を揺らして花粉を落とし、確実に受粉するようにしています。雄穂はたくさんの花粉を落とすため、このように花粉が葉に降り積もっています。
とうもろこしが順調に育っていると同時に、とうもろこしを脅かす「害虫」も姿を現してきました。この時期に主な被害を及ぼす害虫は「カメムシ」と「アブラムシ」です。
カメムシはとうもろこしが大好物で、実を食べてしまいます。有機栽培の畑では化学合成された農薬を使用できないため、見つけ次第人の手で取り除き、とうもろこしを守っています。
「アブラムシ」は小さく黒い害虫で、病気の原因になるとともに、とうもろこしの実に付着して見栄えを損ねます。露地の畑のように、雨が直接アブラムシに当たって流れ落ちることもないので、ハウスの畑では特にアブラムシの被害が大きいです。びっしりとついたこの黒い粒がアブラムシです。
このアブラムシからとうもろこしを守ってくれる「益虫」が「てんとう虫」。ここで言う益虫とは、作物に悪影響を与える害虫を駆除してくれる虫のことです。てんとう虫はこのハウスの中でアブラムシを食べ、生活しています。
とうもろこしに寄り付いたアブラムシを、てんとう虫が食べる。そして、てんとう虫の糞やアブラムシの死がいが土壌を豊かにする。栄養たっぷりの土壌でとうもろこしが元気に育つ。
このような食物連鎖のはたらきを活かした栽培方法は、自然と共存する有機農業ならではですね。
アブラムシを食べるてんとう虫
とはいえ、てんとう虫だけではアブラムシの脅威からとうもろこしを完全に守りきることはできません。このように、アブラムシの被害が大きい穂を切り取って、ハウスから定期的に取り除いています。
3月中旬に種を蒔いてから、2か月半。
いよいよ有機とうもろこしの収穫まで約1カ月となりました。次回はヤングコーン収穫の様子をお届けいたします。
3月下旬の様子
4月上旬の様子
5月上旬の様子
5月下旬の様子