はじめてのアーユルヴェーダ vol. 24「消化力、代謝力を...
2024.11.4
「VEGE & SPICE TABLE マリさんのアーユルヴェーダ食堂」は、隔月で料理教室を開催。対面での料理教室ができない期間はオンラインに切り替えて開催しています。
今回は、前回9月に教わったレシピ(心を鎮めるスープジャーのお弁当②~秋に向けて、身体にこもった熱をクールダウン)に続き、冬に向かういまの時期の過ごし方と、旬の有機野菜を使ったお弁当のレッスンです。
アーユルヴェーダのお弁当レシピとお話は、インド政府公認アーユルヴェーダ ライフスタイル コンサルタントの原田真理さんにお伺いしました。
冷たい風が吹き、空気が乾燥するこの時期。アーユルヴェーダでは、ヴァータ (風のエネルギー) が増えやすいと考えます。ヴァータが増えると、肌が乾燥し便秘、冷えが強まったり、思考も落ち着きがなく考えが止まらなかったり。心配事や不安が増しやすくなる時期。といった症状を引き起こしてしまいます。
師走ということもあり、気持ちがバタバタするのと相まって、ドッと疲れているのに、睡眠が浅く疲労が蓄積したりすることも影響を与えています。
この時期は、ヴァータで乾燥した肌を鎮静させるオイルマッサージもおすすめです。身体の内側と外側からもオイルを取り入れ、温かいお風呂に浸り、日光浴をしたり、手首、足首、首の部分(首と名の付く箇所)を冷やさない様にして過ごす事が大切です。
そして、晩秋から冬にかけては、1年で最も消化力が高い時期。いつもは消化に重たいとされる、脂肪分や油分、乳製品なども消化する事ができます。このような食材を積極的に摂り、エネルギーを温存し、免疫力を上げたいですね。6味の中では、甘味・酸味・塩味などが適しています。苦いものや辛いものを摂りすぎると、身体を乾燥させるので控えましょう。
また、消化力が高いからといって暴飲暴食は禁物です。食べすぎは、カパ(水のエネルギー)が蓄積して、次にやってくる季節に不調となって現れるからです。楽しみいっぱいなクリスマスやお正月がやって来ますが、腹八分目を心がけて下さい。
そして、少し意外かもしれませんがこの時期は、運動にも適しています。
お家の中でヌクヌク、ゴロゴロせず運動をすれば、身体の内側からも温められますし、カパが蓄積するのも防げて、一石二鳥です。
温かい食べ物や飲み物、根菜類、乳脂肪分を積極的に摂り、適度な運動をし、早寝早起きで規則正しい生活を送り睡眠をとること。良質なオイルを摂り、外側からもオイルマッサージをして身体を暖めて過ごすことが大切です。
冬が旬の野菜には、ヴァータを抑える効果があります。
・有機大根
・有機ブロッコリー
・有機小かぶ
・有機にんじん
・有機じゃが芋
・有機さつま芋
・有機トマト
・有機パクチー
・シナモン風味のさつま芋のカレー
・シナモンとカルダモンのスパイスライス
・小かぶのスパイス炒め
・にんじんとじゃが芋のサブジ
・ブロッコリーのサラダ
・大根のアチャール
ヴァータを抑えるスパイスを上手に取り入れましょう。
・生姜
・ブラックペッパー
・シナモン
・クミン
・カルダモン
さつま芋の甘味とシナモンの風味が絶妙です。
さつまいも 500g・・・皮のまま、1.5cmの角切りにしておく
トマト 1個・・・乱切り
オイル 大さじ2
鷹の爪 1本
シナモン 5cm
ヒーング 少々 ※なくても大丈夫です
★ターメリック 小さじ1/2
★コリアンダーパウダー 大さじ1
★クミンパウダー 小さじ1
★カイエンペッパー 小さじ1/4
★塩 小さじ1
(★スパイスはあらかじめ混ぜておく)
水 適量
香菜(トッピング) 適量
①鍋にオイル、鷹の爪、シナモンを入れて弱火かけ、じっくり香りを引き出す。
②①にヒーングを加えて火が通ったら、トマトを入れ炒める。
③トマトが煮崩れてきたら★のスパイスを加えて1~2分炒め、さつまいもを入れて、混ぜ合わせる。ひたひたまで水を足し、沸騰したら蓋をして弱火で煮る。
④さつまいもに火が通ったら塩で味を調え、お好みで香菜をトッピングする。
米 2合
水 2合の目盛り分
★シナモン 3cm
★カルダモン 3粒・・・中の黒い種のみ
★ブラックペッパーホール 6粒
★ベイリーフ 1枚
★塩小さじ 1/3
★オイル 少々
①米をといで炊飯器に入れ、目盛りまで水を入れる。
②①に★のスパイスを入れ、軽く混ぜて炊く。
小かぶ 3個・・・皮のまま1.5mm幅のいちょう切り
小かぶの葉 適量・・・2cm長さに切っておく
オイル 大さじ1
マスタードシード 小さじ1/2
ヒーング 少々
★オーガニックココナッツ炒め(シーズニングスパイス) 小さじ1
★コリアンダーパウダー 小さじ1/3
★カイエンペッパー 小さじ1/4
★塩 小さじ1/3
(★スパイスはあらかじめ混ぜておく)
①フライパンにオイルを熱し、オイル、マスタードシード、ヒーングの順でフォドニをする。すぐに小かぶを入れ、続けて小かぶの葉を入れる。
フォドニとは
インド料理でよく用いられるテクニックで、温めたオイルにスパイスを加えてパチパチとはじけさせ、香りと薬効を引き出すことです。テンパリング、タルカとも言います。スパイスが焦げないよう、慣れない場合は弱火で行うと良い。
②軽く炒めたら★を加え、炒め過ぎないうちに塩で味を調える。
人参 小1個(100g)・・・1cm角
じゃがいも 1個(100g)・・・2cm角
オイル大さじ1
クミンシード 小さじ1/3
ヒーング 少々
★ターメリック 小さじ1/3
★コリアンダーパウダー 小さじ1/2
★クミンパウダー 小さじ1/4
★カイエンペッパー ひとつまみ
★塩小さじ 1/3
★印のスパイスと調味料はあらかじめ混ぜておく。
水30ml
①鍋にオイルを熱してフォドニをし、にんじんとじゃが芋を入れ、オイルを絡める。
②①に★を加えて、全体にいきわたるように混ぜ合わせたら、水を入れて蓋をし、弱火にして人参とじゃがいもが柔らかくなるまで蒸し煮にする。
ブロッコリー 70g・・・ひと口大にしておく
★レモン汁 小さじ2
★オリーブオイル 小さじ1
★ブラックペッパー 小さじ1/4
★カイエンペッパー ひとつまみ
★塩 小さじ1/4
★印のスパイスと調味料はあらかじめ混ぜておく。
①ブロッコリーを好みの硬さに茹でる。
②①に★を加え、混ぜ合わせる。
大根 300g・・・4cm長さの拍子切り
オイル 100cc
フォドニ
マスタードシード 小さじ1/2
フェヌグリークシード 小さじ1/2
ブラックペッパーホール 5粒・・・クラッシュしておく
★レモン汁 大さじ3
★ターメリック 小さじ1/3
★カイエンペッパー 小さじ1/2
★塩 小さじ1
①フライパンにオイルを熱し、弱火でマスタードシード、フェヌグリークシード、ブラックペッパーホールの順でフォドニする。
②スパイスが弾け香ってきたら、レモン汁を加え、続けて★も加える。
③②に大根を入れ、少ししんなりしたら火を止める。
④粗熱が取れたら、保存容器に入れる。
最新情報は、こちらからご覧ください。
広島県尾道市出身
インド政府公認アーユルヴェーダライフスタイルコンサルタント
キッチンスタジオ ペイズリー インストラクターコース 修了
ヨガ教師、ヨガインストラクターの勉強中に、アーユルヴェーダに出会う。
各地でアーユルヴェーダ料理教室や、ギーの講座を開催。