和歌山県有田郡の平飼い養鶏場「蒼生舎」を訪問してきました
2024.11.19
北海道「富良野 百・我」にご協力いただき、ご紹介してきました「有機南瓜日記」。いよいよ最終回です。(有機南瓜日記①はこちらから)
7月下旬に花が咲き、8月上旬には艶やかな南瓜が顔を覗かせ始めました。
畑全体を見渡すと、青々とした葉が生い茂っています。たくさんの日光を浴び、南瓜がすくすくと生長する季節です。
一方、病気や環境の変化による障害も現れてきます。
7月下旬から8月にかけて向き合わねばならないのが「うどんこ病」。高温多湿の時期に発生する病気です。感染すると葉に白い斑点が現れ、やがて枯れてしまいます。
阪井さんいわく、南瓜の実がしっかり生長し切って味が乗ってくるのは8月中旬。この時期まで元気な葉と茎を育ててしっかり光合成ができれば、デンプンを蓄えた美味しい南瓜になります。そうなれば、うどんこ病で葉や茎が枯れたとしても、収穫を待つばかりの南瓜の実には影響が無いそうです。
一般的な慣行栽培ではうどんこ病が発生した場合、薬剤を散布して被害の拡大を防ぎます。
しかし、薬剤を一切使用しない富良野 百・我の畑では、この病気と共存する形で南瓜を育てています。
もう一息で収穫のサイン。
茎がコルクのように固く乾燥する(コルク化)とデンプンが成熟し、味がのってきた証です。
うどんこ病以上に恐ろしいのが、昨年から頭を悩ませている8月末の猛暑です。
今年は富良野市麓郷で観測史上最高の35.3℃を記録しました。雨不足も相まって葉っぱが枯れてきてしまい、南瓜の実にも日焼け症などの生理障害が現れるようになります。味がのってから収穫したいが、収穫時期を延ばすと日焼け症が発生する危険性が高まる。天候や生育状況を日々確認し、最も適したタイミングで収穫作業を始めます。
気温が上がる前の早朝。しっかりと茎がコルク化したのを見極め、茎から切り離して収穫します。
長い茎は南瓜用の収穫ばさみでへその緒を切るような気持ちで一つずつ切り揃えます。
コルク化した茎は非常に堅く、片手では切れません。試行錯誤の結果、柄を長くして両手で切っています。畑でしっかりと完熟させる富良野・百我ならではの作業です。
その後、赤ちゃんを抱っこするように一つ一つ丁寧に回収し、風通しの良い日陰でクールダウンさせます。
今年は例年に比べ気温が高く、少し早めの仕上がりとなりましたが、光合成をしっかりした南瓜達はデンプンを蓄え、美味しく実ってくれました。
収穫したての南瓜はデンプンの塊。ホクホクした味わいが楽しめます。
この後1週間から10日ほど寝かせることで甘みが増し、まろやかな口当たりへ変化してゆきます。ご購入された際は、お届けしてからの味わいの変化をぜひお楽しみください。
ビオ・マルシェの宅配カタログNo.039より出荷スタートしました。
ご注文お待ちしております。
阪井家の食卓には、甘みを生かした南瓜料理が並びます。
有機南瓜の煮つけ
有機坊ちゃん南瓜のリゾット
有機南瓜のグラタン
子どもたち大好き有機南瓜のマフィン
野菜達にとっても、私達 人間にとっても想像を超えるような過酷な環境の2020年を過ごしています。
神経を尖らせるような日々のなかでも野菜達は たくましく、元気に美味しく育ってくれました。
百・我の野菜達と同様 私達も いたって元気です!!
この子ども達(野菜達)を通じて皆さまの元気のお役に少しでも立てたら益々僕達は幸せな気持ちで元気になります。今年もよろしくお願いします。
おいしく食べる。楽しく食べる。食は命。