和歌山県有田郡の平飼い養鶏場「蒼生舎」を訪問してきました
2024.11.19
ビオ・マルシェの生産者「富良野 百・我(ももんが)」は、約15haの広大な圃場で有機南瓜や有機じゃが芋、有機たまねぎを栽培している産地です。畑がある北海道の富良野盆地は、寒暖の差が大きく、「四季の風をかぎわけられる」と言われるほど、季節のメリハリの大きいところです。
代表の阪井永典さんは今年で64歳。40年以上も、有機栽培で広大な北海道の大地を耕し続けています。現在は息子さんのご家族と2世代で作業を行っておられます。
今回はそんな「富良野 百・我」にご協力いただき、5月中旬から9月にかけて有機南瓜が生長する様子を紹介します。
今回は、種まき・苗を育てる・苗を植える様子です。
ますは種蒔きです。品種は「九重栗」。様々な南瓜を栽培してきた阪井永典さんがこの品種を選ぶ理由はズバリ「味」。果肉にデンプン質を多く含み、甘くてしっとりとした味が特長です。他の品種に比べデリケートで収穫量も少ないため、現在では貴重な品種です。
阪井永典さんの誕生日である毎年5月23日に、ご家族総出で種を蒔くのが恒例行事です。
畑では均等に間隔を空けて苗を植えるため、南瓜の種をまずは「セルトレイ」(写真)に播いていきます。
「セルトレイ」は、四角いポット状のくぼみが連結して並ぶ黒いトレイで、くぼみの一つ一つに種と土を入れて水を与えることで、畑に植え付けられる大きさまで育てることができます。
今年で3歳になるお孫さんの優芽(ゆめ)ちゃん。種蒔きに参加するのは3回目。今では種を一つずつ入れることができるようになりました。
水を与えて5日ほど経つと、芽が土を押し上げてきます。この5日間の温度管理がとても大切です。
昼夜の寒暖差が激しいこの地では、5月末になると日中の気温が20℃前後まで上がる一方、夜間は5℃前後まで冷え込みます。そこで、日中はハウス内を換気し、夜間はハウスを閉め切ってストーブを焚くなどして、土の温度を発芽に最も適した28度前後に保つ工夫をしています。
南瓜の栽培は畑に直接種を蒔く方法が一般的ですが、このようにセルトレイで一度苗まで育てることで細やかな温度管理ができるのです。
高温による芽の焼けを防ぎ、順調に発芽・生育できるよう、温度管理を徹底しています。
天気予報だけでなく、自分たちの肌で感じる天気の感覚や直感を大切にして判断しています。非常にデリケートな南瓜の赤ちゃん。生まれたばかりの我が子のように見守ります。
南瓜を植える畑は、苗を育てている間も天気を見ながら肥料を与え、耕します。
種蒔きから10日前後で、畑に植えられる大きさまで育ちます。太陽をたくさん浴び、立派に葉が開きました。
南瓜の苗がのびのびと生長できるように、耕運機で畑を整地しフカフカの土を作ります。
その後、南瓜を植える畝に「マルチング」を行います。
「マルチング」とは、畑の土壌の表面を被覆資材で覆うこと。雑草の繫茂や土壌の乾燥を防ぎ、作物の生育を助けるのが目的です。除草剤に頼らない有機栽培では、よく用いられる方法です。
南瓜の苗を植える準備が整った畑がこちら。
このスキー場のような広大な畑に、今から苗の植え付けを行っていきます。
畑は斜面なので、マルチングも植え付け作業も一苦労。
試行錯誤を繰り返し、百・我ならではのやり方やコツを日々習得しているそうです。
一つ一つ丁寧に植え付けを行います。