和歌山県有田郡の平飼い養鶏場「蒼生舎」を訪問してきました
2024.11.19
ビオ・マルシェの生産者「富良野 百・我」(ふらの ももんが)は、30年以上も有機栽培で広大な北海道の大地を耕し続けています。今回は「富良野 百・我」にご協力いただき、5月中旬から9月にかけて有機南瓜が生長する様子を紹介します。
全国的に梅雨が明け、北海道・富良野も夏の陽気。日中の気温は30度近くまで上がっています。
今回は、除草と肥料を与える様子をお届けします。
ロータリーで耕す様子
南瓜の育ちやすい環境は雑草にも居心地がよく、すくすく生長してしまいます。
黒いマルチシートの両サイドに茂っているのが雑草です。
一般的な慣行栽培では除草剤を使う場合もありますが、有機栽培を行う富良野 百・我では除草剤を使わない雑草対策として、畑をロータリーでこまめに耕しています。
また、畑を耕す時に、肥料も与えています。そうすることで、肥料が土とよく混ざり、肥料の効果が効率良く発揮できます。
緑色のタンクから肥料を散布し、耕しています
富良野 百・我では、植え付けを行う前の畑に肥料を与えることは極力控え、つるが伸び始めるこの季節に南瓜が必要とする分だけ肥料を与えます。
代表の阪井永典さんいわく「厳しい環境で育てれば、南瓜が子孫を残そうとして実をつける数が増えるんだ」とのこと。栄養を与えるほど南瓜がたくさんできる、というわけではないんですね。
鶏糞
使用する主な肥料は「発酵鶏糞」です。
畑から約200kmも離れた北海道白老町にある養鶏場から購入し、トラックで運んでいます。鶏糞は発酵、乾燥させることで土壌に無理なく吸収されます。畑に与えると微生物によりじっくり分解されて栄養となり、作物の生長を促進します。
一般的な慣行栽培で使用される化学性の肥料に比べ、散布から効果を発揮するまでに時間がかかりますが、富良野 百・我では南瓜本来の生長速度に合わせてじっくり育てることを大切にしています。必要以上に肥料を与えると病気の原因になったり、土壌の環境を悪化させてしまうからです。作物と土壌の状態を見極め、長年の経験を活かし最も良いタイミングで肥料を与えることで、南瓜を元気に育てています。
北海道・富良野の地で長年有機農業を行い、試行錯誤を繰り返すなかで、この鶏糞が畑の土に最も適していることがわかったそうです。
雑草は一度刈り取っても生えてくるため、何度も除草作業が必要です。
つるが伸びるタイミングと天気を見て判断し、南瓜を傷つけないよう慎重にロータリーをかけます。トラクター操作の腕の見せ所でもあります。
数日ですぐに次の雑草たちが目覚めます。
南瓜のつるが伸びてくるので、今度は小さなトラクターで同じように、つるとつるの間を耕していきます。
こうして順調に育った南瓜は現在蕾をつけ、花もちらほら見えています。
6月下旬の様子(植え付け時)
7月下旬現在
南瓜畑のすぐ下には、同時に栽培している麦が収穫時期を迎え、顔を覗かせています。