はじめてのアーユルヴェーダ vol. 23「夏の間に溜まった...
2024.8.27
ビオ・マルシェの宅配では、有機野菜を使った料理教室「VEGE & SPICE TABLE マリさんのアーユルヴェーダ食堂」を隔月で定期開催しています。今回は1月の開催分から、レシピ「じゃが芋とカシューナッツのホワイトカレー」「ビーツのポリヤル」をご紹介します。
アーユルヴェーダでは、この時期は1年で最も消化力と体力が高まると考えられています。北風が強まり気温が低く、風のエネルギーであるヴァータ(風のエネルギー)が増えてくる季節。
この時期には、ヴァータの反対の性質のものを意識して取る必要があります。食事では、しっとりしたものや、体温よりも温かいもの、空気が乾燥しているので油分の多いものや、重たいものをいつもより多目に取って、体力を温存しておくことがおすすめです。
増えたヴァータを調和し下げてくれる食材
甘味・・・米、小麦、ビーツ、南瓜、人参、カシューナッツなど
酸味・・・レモン、ヨーグルト、トマトなど
塩味・・・岩塩、醤油、味噌など
スパイスの効能
クミンシード・・・食欲増進・消化促進・健胃・解毒・駆風作用
生姜・・・ 消化促進・消化促進・健胃・殺菌・鎮痛作用
カシューナッツの甘味とコク、ヨーグルトの酸味のバランスが絶妙なカレーです。辛味も少ないので、小さなお子様にもおすすめです。
A.
じゃがいも ・・・3個(皮のまま茹で、ひと口大にしておく)
オイル ・・・大さじ1
ギー ・・・大さじ1
B.(フードプロセッサーでペーストにしておく)
玉ねぎ・・・2個
ターメリック・・・小さじ1/3
チリ 小さじ・・・1/4
コリアンダーパウダー 大さじ1
クミンパウダー・・・小さじ2
塩 ・・・小さじ1と1/2
C.
ヨーグルト・・・100cc
カシューナッツ ・・・60g(パウダー状にしておく)
グリーンピース・・・1/2 Cup
水・・・500 cc
・じゃが芋(皮のまま茹で、ひと口大にしておく)
・カシューナッツ(パウダー状にしておく)
・材料B(ペースト状にしておく)
① 鍋にオイルとギーを熱し、材料Bのペーストを色付くまで炒める。
② ①に、カシューナッツとヨーグルト100ccを加え、グリーンピースと水を入れ、再び沸騰したら、弱火で15分煮る。
③ 最後に じゃがいもを加え、ひと煮立ちしたら出来上がり。
ポリヤルとは、タミル語で「野菜をスパイスで炒めたもの」という意味です。有機ビーツは特に甘味が強く、ポリヤルに良く合います。みなさんに、たくさんお代わりをしていただいた逸品です。
ビーツ・・・300g(長さ3~4cm細い拍子切り)
☆オイル ・・・大さじ2
☆マスタードシード・・・ 小さじ1/2
☆ヒーング・・・少々
☆ターメリック・・・小さじ1/4
☆青唐辛子・・・1/2本(薄い小口切り)
☆カレーリーフ・・・20枚(なければ省いて良い)
玉ねぎ・・・1/2個 (長さ2~3cmの薄切り)
塩・・・小さじ1
①フライパンにオイルを熱し、☆の材料を上から順に加えてフォドニする。その後、すぐに玉ねぎを入れ、しんなりしたら ビーツを加える。
② ビーツに火が通ったら、塩で味を調える。
<フォドニとは>
インド料理でよく用いられるテクニックで、温めたオイルにスパイスを加えてパチパチとはじけさせ、香りと薬効を引き出すことです。テンパリング、タルカとも言います。スパイスが焦げないよう、慣れない場合は弱火で行うと良い。
フォドニができたら、すぐに玉ねぎを加えます。
アーユルヴェーダやインド料理と聞くと、「辛い」「カレー」、スパイスを何十種類も使った料理、などを思い浮かべる方も多いかもしれません。ですが、マリさんの提案する料理は、辛みはほとんど感じません。「基本のスパイスを使って、旬の野菜の味や旨味を引きだし、六味(甘味、酸味、塩味、辛味、苦味、渋味)がバランス良く揃い満足感が得られる料理」がモットー。
普段の食事として取り入れられるのも嬉しいポイントです。動物性食品を使わないベジ料理とは思えないくらい美味しくて、ついつい「おかわり」をしてしまうほど。
デモンストレーションでは、スパイスを弾けさせる様子や、料理の工程を実際にご覧いただきます。また、料理と一緒に、アーユルヴェーダを暮らしに取り入れるコツなどもご紹介しています。2か月に一度、定期的に開催しています。
アーユルヴェーダがはじめて、という方でも大丈夫です。ぜひ、ご参加ください。
広島県尾道市出身 スパイス料理研究家
インド政府公認アーユルヴェーダライフスタイルコンサルタント
キッチンスタジオ ペイズリー インストラクターコース 修了
ヨガ教師、ヨガインストラクターの勉強中に、アーユルヴェーダに出会う。
各地でアーユルヴェーダ料理教室や、ギーの講座を開催。アーユルヴェーダドクターが来日する際に、食事の担当を任されている。