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中目黒クラフタル•大土橋シェフ、有機畜産に取り組む北里大学八雲牧場を訪問

北里大学八雲牧場

フレンチ一つ星・大土橋シェフがビオ・マルシェの生産製造者を訪ね、オリジナル・レシピを創作する連載企画「Tales From Organic Farm」。今回は、有機北里八雲牛でおなじみの、北里大学八雲牧場を訪ねました。

北里大学八雲牧場は、北海道の南西、函館市と室蘭市の中間に位置しています。ここでは、循環型畜産として自然本来がもっている自然循環システムを基礎とした環境保全とともに、生産性・経済性との調和を図る畜産モデルに取り組んでおられます。

先日も某料理テレビ番組で大きく取り上げられた「グラスフェッドビーフ」(牧草のみで飼育された牛のこと)をはじめ、日本でも数少ない有機JAS認証の牛肉を生産されており、私たちに提供いただいています。

北里大学八雲牧場に到着
北里大学八雲牧場に到着

ご案内いただくのは北里大学の小笠原先生です。当日は土曜日でしたが、出張日以外は毎日牧場に来て、牛の様子を見てらっしゃるとのこと、毎日の給餌も日課のようです。ご苦労様です。
大学の会議室で循環型畜産の取り組みを教えていただいた後、早速牧場をご案内いただきました。

「こんなに近づいていいですか?」

かなり近づいて放牧中の牛の様子をみせてもらいました。なかには昨日に誕生した子牛も。子牛が小さければ小さいほど、母牛は警戒するとのことで、子が大事なのは牛も人間も同じですね。

このエリアは、生まれて6カ月までの子牛と母牛のみの放牧地です。こちらでは、放牧地で産んで、冬季を除く6カ月間はずっと放牧地で育てるとのこと。自然のまま、野生の状態で育てることにこだわった仕組みですね。

八雲牧場の放牧中の牛

子牛は、通常は生まれてから約30ヶ月で出荷されますが、生育状態によって期間が異なります。ここ2年は天候が不安定だったため放牧地の草の成長が悪く、牛の生育にも時間がかかったとのことです。自然で育てることの苦労が伝わってきました。

シェフから「有機JAS牛の需要の高まりは感じますか?」
小笠原先生、「2008年にこちらに着任し、2010年から販売していますが、当初は販売に非常に苦労しました。私自身もよく、スーパーマーケット店頭での試食販売をしました。最近はそこまでせずとも販売できるようになって、少しずつニーズが高まってきているのを感じます。」

大土橋シェフと八雲牧場小笠原先生

続いて牛舎を案内いただきました。

ここでも、先生のこだわりがありました。牛の生育中に、「放牧のみ」、「牛舎のみ」、「放牧と牛舎」といった様々なパターンで生育状況を研究されているとのこと。小笠原先生、「放牧のみが牛にとって本当にストレスフリーなのかわからない。牛にとって一番良い環境で育ててあげたい。それが結果として、牧場経営、ひいては、今後の畜産農家さんにも役立っていくことになるとおもうんです。」

北里大学八雲牧場 牛舎の様子

さて、小笠原先生は給餌の作業の為、入職二年目の新人・西澤さんに案内をバトンタッチ。

ここでシェフ「八雲有機牛の美味しさの特徴は?」
西澤さん「独特な風味があります。ハーブというか、お茶というか、やはり、草だけで育っているからだと思います。僕は美味しいと思いますね。」
「よく言われる、“かたさ”は否定できません。それもここの牛の個性だと思います。」
シェフ、八雲有機牛のレシピのヒントが浮かんだようです。

大土橋シェフと八雲牧場スタッフ

ここで小笠原先生の給餌の作業を拝見。颯爽と大型作業車で登場です。これでまずは牧草地で草刈りです。育った牧草をまんべんなく刈り取る技術、ベテランでないと難しいとのこと。

八雲牧場 小笠原様 大型作業車で登場

続いて、刈り取った草を給餌車で移します。すごい量です。これを牛舎に分配していきます。牛も食事が待ち遠しい様子です。

八雲牧場 配食車
八雲牧場 配食車2

小笠原先生に再度案内していただき堆肥場へ。
ここにもこだわりの仕掛けがありました。

堆肥は、一般的な牧場と比較して、時間をかけてじっくり発酵させています。
その際、堆肥場を複数設けて仕込み・発酵の時期をずらし、長い発酵期間を設けても切れ目が出ないよう工夫しています。
堆肥場が3つもある牧場は少ないとのこと、手間がかかっています。

堆肥の主な原料は牛糞と、牛舎の牛のベッドになっている木くず。
「牧草」→「牛」→「牛糞」「牛のベッドの木くず」→「堆肥」→「牧草地」・・・まさに循環型の畜産の形がここにもありました。

IMG_2569 八雲牧場堆肥場.JPG

最後に牧場全体が見渡せる高台に。
小笠原先生、いろんなお話しをありがとうございました。シェフの有機八雲牛のレシピが今から楽しみです。

IMG_2600 大土橋シェフと八雲牧場スタッフ 最後に記念撮影.JPG
八雲牧場 高台からの眺め

レシピと材料について

本記事のレシピは、東京・中目黒のフレンチレストラン「クラフタル」大土橋シェフにご考案頂いています。有機野菜・オーガニック食材の宅配「ビオ・マルシェの宅配」で購入できる食材をふんだんに使った、ここでしか読めないオリジナルレシピです。

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Tales from Organic Farm フレンチ一つ星 大土橋シェフとビオ・マルシェの有機野菜

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