年末年始のごちそうをお手軽に、ビオ・マルシェの年末・2025...
2024.11.1
ビオ・マルシェで扱う「あんぽ柿」は、王隠堂農園(奈良県)が、自社農園(奈良県・和歌山県産)で育てた種なし柿を、低温でじっくり干し上げて作っています。ビオ・マルシェではこれまで冬季限定商品でしたが、冷凍のまま食べるとシャーベットのように楽しめるということで、夏季も期間限定でお届けすることになりました。夏季は、冷凍でのお届けとなり、賞味期限はメーカー製造日から1か月です。
あんぽ柿とは、生柿と干柿の中間のようなやわらかい食感のドライフルーツのこと。やわらかい食感に仕上げるため、干柿と比べて水分量を多く残して(約50%程度)乾燥させるのが特徴です。
あんぽ柿は、水分が多い分、カビや酸化のリスクも大きくなります。そのため、防カビ、酸化防止、色を美しくするために、干す前に「硫黄燻蒸」をするのが一般的です。「硫黄燻蒸」とは、硫黄を燃やして発生させた亜硫酸ガスで柿をいぶすことです。
それに対して、王隠堂農園の「あんぽ柿」は硫黄燻蒸をしていません。
「硫黄燻蒸」は、基準内の使用であれば、身体への影響に問題がないとされていますが、独特な臭いや舌への刺激は、残留している二酸化硫黄によるものともいわれています。そのため、王隠堂農園では、「硫黄燻蒸」に頼らず、柿の自然な色と味を活かした「あんぽ柿」作りにこだわっています。
とはいえ、無燻蒸でのあんぽ柿づくりは、とても難しいです。渋が糖に変わるときに酸化してしまったり、醗酵して腐敗してしまうなど、品質が安定しないためです。けれども、王隠堂農園では試行錯誤を重ね、天候・外気温・湿度・乾燥時間など、製造に最適な環境を整えました。時間と手間をかけて、やっとの思いで実現した逸品です。
王隠堂農園は、自社農園にて柿や梅や野菜を栽培するほか、それらを利用した加工食品を生産する製造メーカーでもあります。「あんぽ柿」に使うのは、平核無柿(ひらたねなしがき)と刀根柿(とねがき)という、種なし柿です。柿の栽培には、安全性にこだわり、独自の栽培基準を設けています。農薬は地域慣行栽培の半分以下に抑え、肥料は完全有機質肥料を使用し、除草剤は一切使用しません。こうして手間をかけ、愛情を注いで育てた柿を、人の手で一つひとつ丁寧に皮をむいて「あんぽ柿」に仕上げています。
果肉がしっとりとやわらかく、柿の凝縮された甘みが味わえるあんぽ柿、私も大好きです。今まで冷凍したものを食べたことがなかったので、ワクワク。
さっそく手元に届いたものを見ると、3つ入っていました。(柿の大きさによっては、4つ入りの場合もあります。)
包丁でスライスし、お皿にうつします。
柿本来の自然な色あいで、ひとつひとつ、色が違います。
1切れ食べてみると・・・
ひんやりモチっとした食感、そしてあんぽ柿の濃厚な甘みが口いっぱいに広がります。
冷凍なのに、カチコチではなく、やわらかい食感がとっても新鮮!
さらに、口の中で溶けると、とろけるような舌ざわりに変わるので、2段階楽しめる感じです。
2歳の娘も「つめた!あまーい」と、とっても美味しそうに食べていました。
素材は柿のみなので、お子さまのおやつにも安心ですね。(ただし、甘みが強いので、食べる量は、お子さまの成長に合わせて調整してくださいね。)
続いて、王隠堂農園のおすすめ、ヨーグルトと一緒にいただく食べ方を試してみました。
あんぽ柿はサイコロ状に切り、2/3の量をプレーンヨーグルトと混ぜます。
そして、残りの1/3をトッピングします。
スプーンですくって食べてみます。
ねっとりとしたあんぽ柿の甘みに、ヨーグルトのサッパリとした酸味とミルクのコクが合わさって、想像以上に美味しい♪
普通のドライフルーツを入れるのとは全く違う、あんぽ柿ならではの新しい食感と味わいです。
柿がもつ自然な色と美味しさが楽しめる「無燻蒸」のあんぽ柿は、とても珍しく、大変貴重です。来客時のお茶菓子で出すと、話に花が咲きそうな一品です。
(スタッフ 伊藤)