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「自然なお菓子を、愛を込めて」淡路島・弁天堂の手づくり洋菓子

弁天堂(兵庫県/淡路市)

2025年5月、淡路島の住宅街にたたずむ洋菓子店「弁天堂」を訪問しました。

 

おしゃれな木のロゴ看板が目を引く店先。お店の中へ入ると、スイーツがショーケースに並び、甘い香りが漂っています。

お店のロゴに刻まれているのは「Gâteaux Nature avec Amour(自然なお菓子を、愛を込めて)」というフランス語の言葉。自分の大切な人に美味しいお菓子を安心して食べてもらいたい、その想いでお菓子をつくり続けています。

この日は、お店の奥にある工房へ入らしていただき、「何度も食べたくなる優しい味」とお客様はもちろんのことビオ・マルシェスタッフにも人気の洋菓子がどのように作られているのかを見せていただきました。

 

美味しいお菓子を安心して食べてもらいたい

有限会社 弁天堂 (代表 桑名 寛和さん)

本当の美味しさを追求して原材料を厳選

弁天堂が目指すのは、ただ美味しいだけではなく、食べる人の身体にも心にも優しいお菓子です。それを支えるのは、素材選びへの徹底したこだわりです。

・国産の小麦粉
・ポストハーベストフリーの飼料で育った鶏の卵
・北海道産の乳製品
・海外有機認証取得のチョコレートやバニラビーンズ
・鹿児島県産の粗糖

また、一般的なお菓子の製造に使われる、乳化剤や起泡剤などの食品添加物、液卵や植物性の生クリームなど安価な原料は使いません。製造効率は上がりますが、本当の美味しさを追求するため、また、安心して食べてもらうために、こだわり続けています。

「材料が美味しいとお菓子も美味しくなる。今後も“自然なお菓子を愛を込めて作る”ことを大切に、原料選びにこだわりたい」と桑名さんは語ります。

濃厚なのにしつこい甘さはなく、いくつでも食べたくなる美味しさは、素材を厳選し、丁寧に作られているからこそ生まれる味わいです。

 

機械では再現できない、職人技が生む美味しさ

工房では朝6時半から製造がスタートします。機械で行う作業もありますが、手作業でなければ美味しさが損なわれる部分や、食品添加物を使わない分、機械化できない工程も多く、今もほとんどの工程が手作業です。

 

「おいしいカスタードシュークリーム」ができるまで

訪問した日は「おいしいカスタードシュークリーム」の製造の様子を見せていただきました。製造工程に沿って、美味しさの秘密をご紹介します。

 

1. 生地づくり

バター、水、小麦粉を混ぜている様子

最初に鍋にバターと水を入れて火にかけ、小麦粉を一気に投入します。
木べらでしっかりと混ぜ、水分を適度に飛ばし、「ジューッ」という音がしたタイミングで火から下ろします。水分をどこまで飛ばすかは、その日の気温や湿度によって変わるそう。レシピ通りにはいかないからこそ、職人さんの経験と感覚が大切になります。

 

2. ミキシング

撹拌機で原料が混ぜ合わされた様子

生地を撹拌機に移し、卵を6回に分けて入れます。速度も細かく調整しながら、丁寧に撹拌します。卵の入れ方によって生地のふくらみが決まる、重要な工程です。

弁天堂では液卵を使わないため、卵を一つ一つ手で割っています。シュークリーム240個分の生地になんと45~50個もの卵を使うそうです。

 

3. 絞り

完成した生地を絞り袋に入れ、決まった高さと角度で一つ一つ手絞りします。
たった1~2gの差が膨らみに影響するため、均一な力加減が必要です。素早く均一に生地を絞り出す作業は、まさに職人技です。

 

4. 焼成

焼きあがった生地を窯から取り出す様子

絞った生地の表面に焼き色を付けるために、卵を塗ります。そして釜へ入れます。焼成中は、絶対に窯を開けてはいけません。
なぜなら、シュークリームの膨らみはグルテンの膜が“蒸気で膨らむ”ことで生まれるため、中の湿度と熱を逃さないことが最大のポイントだからです。

 

5. クリーム充填(仕上げ)

焼きあがった生地はしっかりと冷却し、カスタードクリームを詰めます。

 

カスタードクリームには脂肪分の異なる2種類の生クリームを独自の配合でブレンド。コクがありながら重たくならない絶妙なバランスに仕上げています。

 

6. 冷凍・包装

できあがったシュークリームは冷凍し、包装室で手作業で包装されます。
シール貼り、金属探知、袋詰め――この最後の工程も、すべて人の目と手で行われています。

 

夏にピッタリ!おすすめの食べ方

常温で1時間・冷蔵で2時間ほどの半解凍で食べると、シューアイスのような冷たいデザートになっておすすめとのこと。他にも、エクレアも半解凍で食べるのが弁天堂のスタッフに人気だと教えていただきました。暑い季節にも手作りの温かみを感じる弁天堂のお菓子で、スイーツタイムをお楽しみください。

 

商品のご紹介

おいしいカスタードシュークリーム

生クリームを贅沢に混ぜ合わせ、カスタードクリームのコクがより感じられるように仕上げました。半解凍でシューアイスとしても◎

アーモンドクッキーシュー

アーモンド入りクッキーをトッピングした生地のザクザク食感がたまらない!濃厚カスタードクリームとも相性抜群です。

レモンシュークリーム(夏季限定)

夏季限定商品。カスタードクリームにレモン果汁を合わせた爽やかなシュークリーム。

コーヒークッキーシュー

香高りいコーヒークリームを、有機アーモンド香るサクサクシュー記事に詰めました。

エクレア

サクッとした食感に、ちょっぴりビターなチョコとカスタードクリームのバランスが絶妙!半解凍で食べるのも◎

鳴門オレンジマフィン

淡路島産鳴門オレンジのピールを混ぜ込んだ、オレンジの香りいっぱいの爽やかなマフィン。

米粉プレーンロールケーキ

兵庫県産の米粉を使った生地に北海道産生クリームを挟みました。軽い食感で懐かしい味わい。

抹茶あずきロールケーキ

和の味わいが広がる、抹茶と小豆の贅沢なロールケーキ。

有限会社 弁天堂 (代表 桑名寛和さん)

兵庫県・淡路島にある洋菓子店。
1879(明治2)年創業、先代が約30年前から食品添加物を使わないお菓子作りを始めました。代表の桑名さん自身も修行中に、食品添加物を使っていないお菓子の方が「体にすっとなじんで美味しい」と実感したことから、無添加での製法を守り続けています。

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