開催レポート「夏にたまった疲れのリカバリーと 初秋のうるおい...
2024.11.7
寺子屋*花は、奈良県を中心に薬膳の料理教室を展開しています。
薬膳とは、今日の自分(家族)に適した食材を選ぶこと。普段食べている食材の効能を知るところから始まります。薬膳にもいろいろな考え方がありますが、寺子屋*花で提唱しているのが、「和食薬膳」。和食薬膳は、今を生きる日本人に提唱する養生料理。「和食」「自然食」という文化に、薬膳の考え方を融合させた考え方です。
2019年より、寺子屋*花でビオ・マルシェの食材を使ったコラボ料理教室を開催。ビオ・マルシェの宅配会員カタログでも有機野菜を使った、寺子屋*花のおうち薬膳レシピや養生についてのコラムを掲載しています。
この記事では、3月にビオ・マルシェの宅配会員カタログに掲載した、おうち薬膳の春のデトックスレシピをご紹介します。寺子屋*花の大東先生による、食材選びなどの養生のポイントもまとめていますので、ぜひご自宅で実践してみてください。
【目次】
今回のテーマは「春のデトックス」
「春のデトックス」のためのおうち薬膳レシピ
寺子屋*花×ビオ・マルシェのコラボ「おうち薬膳オンライン講座」開催!
春は冬に溜め込んだものを排泄する季節です。
便や尿で排泄ができると理想的ですが、春の陽氣に誘われて、顔(目・鼻)や皮膚などから排泄が起こりやすいのが特徴的。涙・鼻水・皮膚のかゆみ・顔からの大量の汗などの症状に悩む方も多い季節です。おうち薬膳を取り入れ、普段の食事に取り入れることで、便や尿を促し、顔や皮膚からの排泄を防ぎましょう。
前述にある様に、春の陽氣に誘われて、顔からの多汗・鼻水・涙などの症状は氣が上ったことによる排泄です。氣を下げ、尿や便で出せると良いですね。
尿を促す食材
小豆・よもぎ・蕗の薹
便を促す食材
大根・海藻
氣を下す食材
大根・海藻・よもぎ・蕗の薹
※氣を下すことで、顔の排泄が尿や便に下がります
「肝」は冬に溜め込んだ余分な脂質や糖質を解毒してくれます。その時に血液が不足していると解毒が上手にできません。しっかり血液を滋養しましょう。
養血(血液を滋養する)食材
レバー・豚肉・うなぎ・牡蠣・あさり・しじみ・卵・人参・よもぎ・落花生
甘い物・お酒は氣が上がります。摂るとテンションが上がりますよね。ご存知の通り、お酒を飲むと赤ら顔になったり、目が赤くなったりします。毎日摂取していると、顔からの排泄(涙・鼻水・汗・かゆみ)となってしまいます。摂りすぎに注意しましょう。
ワカメなどの海藻は、女性には嬉しいデトックス効果が高い食材。アマランサスはミネラルを多く含むスーパーフードです。腸内環境を整える梅酢も加え、お通じ改善が期待できる1品です。
・乾燥ワカメ…6g(円蔵わかめなら30g)
・オーガニックアマランサス…60g
・有機たまねぎ…80g
・水…200cc+300cc
・白梅酢…小さじ2
・クコの実…適宜
1.乾燥ワカメを水で戻し、水気を切る。玉ネギは粗めのみじん切りにする。
2.鍋でアマランサスを炒り、はじけ出したら玉葱・水(200㏄)・塩一つまみを加え混ぜながら炊く。
3.ひたひたに水が減ったら、更に水(300㏄)を加え蓋をして10分程炊く。
4.ワカメと調味料を加え混ぜ、弱火で2分程度火を入れ、水気が無くなったら火を止める。
玉ねぎは体に溜まった脂肪の分解や、タンパク質の分解にぴったりの野菜。大根も体内の未消化物を流す野菜です。またクミンも消化促進を促進させるスパイス。うまみに少量のベーコンを加えてお通じを促し、デトックス効果抜群のスープです。
・有機新たまねぎ(小さめ)…4個
・ブロックベーコン…50g
・有機大根…300g
・有機生姜…7g
・野菜ブイヨン…大さじ1/2
・水…1.2リットル
・塩…小さじ1/2
・オーガニッククミンシード…小さじ1/2、
(仕上げ用)…小さじ1/2
1.生姜を千切りして、小さなフライパンに5ミリ程度油をひき、中火でカラッと素揚げする。
2.鍋に、丸ごとの玉葱・4センチ幅の半月切りにした大根・スティック切りしたブロックベーコン・水を入れ中火にかける。
3.沸騰したら、野菜ブイヨンとクミンシード(小1/2)を加え、玉葱と大根が柔らかくなるまで、約20分程度コトコト煮込む。
4.塩で味を調えて、最後にクミンシード(小1/2)を加え、器に盛り、素揚げ生姜を飾る。
春の排泄に響く肝のケアメニュー。肝血が不足すると上手に排泄が行われなくなります。肝血を養う豚肉と人参を中心に、舞茸や玉葱を鷹の爪と合わせた一品。
・豚モモ肉…200g
・有機にんじん…50g
・有機たまねぎ…100g
・椎茸…30g
・まいたけ…30g
・有機ニラ…30g
●タレの材料
・有機醤油…大さじ2
・日本酒…大さじ1
・有機金ごま油(深入り)…大さじ1
・蜂蜜…大さじ1
・にんにく(すりおろし)…8g
・有機白ごま…小さじ2
・鷹の爪…1~2本(1本だとマイルドな辛味)
1.タレの材料をボールに合わせる。(鷹の爪は種を取りハサミで細かめの輪切りにする)
2.大きめの一口大に切った豚肉を1のタレに漬け込む。(冷蔵庫で30分程度)
3.人参は3ミリ厚さの細切り、玉葱は5ミリ幅の細切り、椎茸は薄切り、舞茸はほぐし、ニラは3センチ長さに切る。
4.フライパンで、強めの火で椎茸・舞茸・ニラを炒め、取り出す。
5.続いて、玉葱と人参をゆっくり炒め、取り出す。
6.最後に味が馴染んだ豚肉を中火で炒める。汁気を少し残す。
7.器に、5の人参・玉葱を敷き、6の肉、4の椎茸・舞茸・ニラを盛り付け、フライパンに残った汁をかけ、最後に白ゴマをあしらう。
4月より、寺子屋*花とビオ・マルシェのコラボ講座「四季のおうち薬膳と養生のおはなし」を年4回のオンライン配信で開催します。
講座の内容は、四季や自身の体調に合わせて取り入れたい「おうち薬膳」を東洋医学の基本から丁寧に説明しレクチャーします。講座の最後には、皆さんのご質問に先生が直接お答えします。薬膳について学ぶのが初めての方にも参加いただけるように基本から丁寧にお伝えします。
全イベント終了しております。
第1回 2022年4月22日(金):【春の養生】
第2回 2022年7月15日(金):【夏の養生】
第3回 2022年10月14日(金):【秋の養生】
第4回 2023年1月13日(金):【冬の養生】
※講座の詳しい内容は、後日別記事にてご案内いたします。
寺子屋*花主宰
HP:http://teracoyahana.com/
一般社団法人 和食薬膳協会代表理事
国際薬膳師・望診法指導士
奈良県生まれ奈良育ち。2014年4月より大人の食の学び場、寺子屋*花を展開、大阪教室も同時に開催。2015年7月より毎日食べたい薬膳カフェ「おうち薬膳~菜花(なばな)~」を開店。
自身の経験から得た、食の知識と感覚から、日本の誇る「和食」に古来の「自然食」そして「薬膳」の考え方を融合させた、独自の『和食薬膳』を、家庭で取り入れやすい「おうち薬膳」スタイルで伝えています。