年末年始のごちそうをお手軽に、ビオ・マルシェの年末・2025...
2024.11.1
ビオ・マルシェオリジナルの有機納豆でおなじみ、高橋食品(京都府伏見)。今回は、ビオ・マルシェの加工品スタッフが高橋食品を訪問しました。高橋食品の工場があるのは、京都府伏見の宇治川付近。水がとてもきれいな場所で、納豆づくりも盛んな地域です。
お話しを伺ったのは、監査役の高橋さん。現社長の弟さんです。
高橋食品の成り立ちや納豆づくりの工程など、普段は見ることができない工場の様子を見学させていただきながらお話しを伺いました。
高橋監査役
高橋食品は、昭和29年に創業し、今年で67年。
宮城県で兄弟で納豆づくりをされていた先代の社長が、京都に移り住み、独立をして高橋食品を立ち上げられました。現在は、先代社長の長男である高橋孝幸さんが後を継がれています。機械化が進んだことや後継者不足などで小さなところは淘汰されていったため、納豆製造者は減少しているそうです。その中で高橋食品は、昔ながらの伝統的な作り方を守りつつ、できるところは機械も導入しながら、納豆作りを続けています。
納豆は大豆と納豆菌を組み合わせて発酵させるだけの、単純でシンプルな作り方です。茹でて蒸した大豆に納豆菌をかけて保温するだけ。ですが、微妙な原料の違いや環境の違いで出来具合が全く異なってきます。納豆を美味しく作るためのポイントは3つあるそうです。
①大豆を水に浸ける作業(大豆の浸漬)
②大豆を蒸して煮る作業(大豆の蒸煮)
③発酵作業。
さっそく、この3つのポイントと納豆づくりの一連の工程を見学させていただきました。高橋監査役と一緒にご案内いただいたのは、工場長の高木さん。
まず大豆を洗浄機で洗浄し、水に浸けます。
大豆の浸漬
季節や外気の温度、湿度によって大豆が水を吸収する具合も変わります。有機の大豆は、特に同じ品種でも年産が変わると状態が変わります。工場長がその都度、出来具合が一定になるように浸漬時間や温度を調整します。
120㎏仕込める大豆蒸煮釜を使って作業をしていきます。今回仕込んでいたのは、約45㎏の大豆(約1,900パック分)です。
朝の6時から大豆を蒸して煮ていきます。8時半頃には蒸煮大豆が完成します。この作業も、工場長が大豆によって蒸煮時間と蒸気の量を調整し、仕上がりが一定になるようにしています。大豆がかたすぎても、やわらかすぎてもだめなので、熟練職人の見極めが重要とのこと。
高圧釜からホッパーに豆が潰れないよう、丁寧に移動させ、80~90℃に少し温度が下がったところで、全体に満遍なく、納豆菌を噴霧していきます。蒸煮大豆が熱々の状態で噴霧してしまうと、納豆菌の効果が弱まってしまうことがあるので、やや温度が下がったところで、噴霧していくのだそうです。数回に分けて、納豆菌を噴霧することで、全体に均等に納豆菌を絡めていきます。高橋食品では、2種類の納豆菌を使っており、大豆の種類によって先代から受け継がれたオリジナルの配合を使い分けています。
その後、納豆菌をかけた蒸煮大豆を機械に投入すると、一定量が自動でパックに詰められていきます。
蒸煮大豆を機械に投入
パック詰め
内フィルムの装着
パック詰めされた蒸煮大豆を、種類ごとに発酵条件を決めた発酵室に入れていきます。およそ16~18時間発酵させ、午前中に発酵室に入れたものは、翌日の朝には納豆になって出てきます。
約3時間かけて38~39℃まで昇温し、さらに、約13~14時間ほど39℃前後を保ち、じっくり発酵しています。発酵の温度や時間はメーカーによって異なり、この調整が発酵部分での味の決め手になるそうです。昔は、部屋の中に炭を入れて豆を保温し発酵させていたそうですが、高橋食品ではいち早く自動発酵室を取り入れています。それにより、品質の均一化や作業者の負担軽減に繋がっています。
自動発酵室では、発酵を自動で管理しています。とはいえ、条件を設定するのは職人の仕事です。長年培った職人が大豆の種類や状態、気温などの外部環境を見ながら細かく設定を管理し、品質が揃った納豆を作っています。
毎回、美味しい納豆を完成させるために、細部まで目を光らせ、少しの状態の変化も見逃さないように神経を尖らせて製造に取り組まれています。納豆は、発酵室から出てくるまで開けてみることが出来ないため、発酵具合が確認できません。最終完成まで出来栄えが分からないため、毎回ドキドキされているそうです。
有機納豆づくりをはじめられたのは今から20年ほど前。その当時は、まだ有機納豆がほとんど市場にない時代でした。有機原料を持っている生産者さん達から有機納豆を作ってほしいという声かけがあり、チャレンジしはじめたとのこと。そこにビオ・マルシェも賛同し、ビオ・マルシェオリジナルの有機納豆を製造いただいています。その当時は、まだ有機JASを取得しているところが少なく、原料メーカーや生産者、認証団体など、みんなで協力して有機JAS認証を取得されたそうです。
国産大豆の国内自給率は、6%(農林水産省データ参照、令和2年度概算)と低いことで知られていますが、国産有機大豆は、0.4%(農林水産省HPより数値を参照)とさらに希少です。また、国産有機原料は、同一年産の中でも大きさや色味などが均一ではないため、美味しい納豆に仕上げるのも一苦労。慣行栽培の大豆と比べると特に手がかかります。ですが、うまくいけば格別の美味しさとのこと。出典:日本の食料自給率(品目別自給率)-農林水産省、有機農業をめぐる事情-農林水産省
長年、たくさんの納豆を食べ続けてきた先代の奥様も、「ビオ・マルシェの有機納豆は豆の味がしっかり味わえる美味しい納豆」とおっしゃっていたそうです。一生懸命育てられた国産有機大豆が、高橋食品のスタッフの愛情と長年培った技術で、美味しい納豆になって届けられています。
毎年行われる品評会では、大豆の味や糸の引き具合など5~6項目が評価されます。大豆の味を味わえるという点においては、小粒よりも中粒、大粒の方が美味しいという評価になることが多いとのこと。また、納豆は出来立ての納豆よりも時間を置くほど熟成が進み、旨味が増してくるそうです。ぜひ、皆さんも味の変化を感じながら食べてみてください。
高橋食品さんに、納豆のおすすめの食べ方を伺いました。「そのまま食べるのが一番おすすめ」とお話しされていましたが、今回は特別にアレンジレシピを教えていただきました。
・有機納豆 1パック
・小麦粉 100g
・片栗粉 20g
・卵 1個
・有機ニラ 1/2束
・白だし 小さじ1
・水 100ml
・ごま油 適量
※お好みでポン酢やラー油につけてお召し上がりください。
・ニラは、2cm程度の食べやすい大きさにカットする。
・すべての材料をボールに入れて、混ぜ合わせる。
・フライパンにごま油をひき、タネを流し込んで両面焼いたら出来上がり。
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高橋食品で製造している、ビオ・マルシェオリジナル有機納豆について詳しくご紹介しています。
・大粒タイプで食べ応え抜群!国産有機大豆を味わう ビオ・マルシェ「有機納豆」