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奈良県・王隠堂農園に行ってきました② 有機梅エキスができるまで

有機梅エキス

農悠舎王隠堂を後にして、山の上にある王隠堂農園の加工場へと向かいます。
王隠堂農園では、ビオ・マルシェ「有機梅エキス」を作っていただいています。この日は梅エキスがつくられる様子も見学してきました。

梅エキスって?

梅エキスとは、殺菌・整腸作用をもつ民間薬として古くから利用されてきた、日本の伝統的な健康食品です。
お馴染みのクエン酸の他に、様々なポリフェノールが含まれていることが近年の研究で分かってきており、習慣的に摂取することで、私たちの健やかな生活をサポートしてくれることが期待されます。

有機梅エキス

梅エキスができるまで

収穫した青梅を加工場まで運んだら、大きな機械で砕き、実と種に分けます。(訪問当日は、作業終了後だったので、実際に作業しているところの写真を見せていただきました。)

梅を圧搾する様子

砕いた梅の実を麻袋いっぱいに詰め込みます。
※写真は、作業後に干されていた麻袋です。たくさんありますね。

干された麻袋

梅の実がいっぱい詰まった麻袋を、大きい万力のような圧搾機で圧搾します。
1トンもの青梅を搾りますが、得られる果汁は半分の約500リットルです。

こうして搾った青梅果汁を濾して、大きな鍋(槽)でじっくり煮詰めていきます。(「一次炊き込み」といいます。)

エキスを濾している様子

その時間はなんと約10時間!ここで時間をかけてしっかり煮つめないと、青臭くなってしまうそうです。

対照的に、一般的な梅エキスは、効率を追求して短時間で製造されています。具体的には、梅を漬けた時に出る梅酢をイオン交換膜に通して、塩分だけを取り除いてから煮詰めています。この方法だと、時間も手間も短縮されて値段も抑えられますが、王隠堂農園のように青梅そのものを使うほうが、青梅の成分を余すことなくそのまま凝縮できます。

見た目は同じでも、中身は全然違うのですね。

梅エキスを煮詰めている様子

一次炊き込みを終えたたものがこちら。

煮詰めた 梅エキス

煮詰めたものを後日かき混ぜながら、火加減を調整しつつさらに煮詰めていきます。(二次炊き込み)

この工程では、少しでも目を離すと焦げてしまいます。
いいものを手間暇かけて作っているので、失敗は許されない。
そんなプレッシャーと戦いながらかき混ぜているそうです。

煮詰めた梅エキス2

1時間半ほどかけて煮詰られた梅エキスです。

完成した有機梅エキス

1トンの青梅を煮詰めてできる梅エキスは、わずか20~30キログラム(2~3%)程度です。

こうして手間暇かけて完成した貴重な有機の梅エキス。毎日をいきいきと過ごしたい方、是非一度お試しください。

(スタッフ 津川)

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