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2022.7.7 - ビオ・マルシェの畑を訪ねて

塩尻有機栽培研究会 幅広い年代の意見を活かし高品質&収量アップを実現

塩尻有機栽培研究会の皆さん

5月の下旬、長野県塩尻市の高地に圃場を構える塩尻有機栽培研究会を訪問しました。

塩尻有機栽培研究会は、11名の独立したメンバーからなる出荷グループです。春から秋にかけて、有機レタスや有機ほうれん草など葉物野菜を中心に数十種類の有機野菜を出荷していただいています。

塩尻有機栽培研究会の畑

畑が広がるのは、長野県塩尻駅から片道30分。鉢伏山(はちぶせやま)のふもとです。
この日の日中の気温は20℃。カラッと乾燥していて非常に心地の良い陽気でした。とはいえ夜はまだまだ冷え込み、10℃前後なる日もあるそうです。遠くに見える北アルプスの山々にはまだ雪が残っていました。

今回は、グループの中で生産管理を主に担当している中野勝昭さんと息子さんの佳伸さんと、それを支える若手生産者の方にお話を伺いました。

迎えてくださったのは、中野さん親子です。

勝昭さんと佳伸さん

左:中野勝昭さん 右:中野佳伸さん

勝昭さんは、実家の農園を継ぐ形で農業を始めました。
当時は高度経済成長期。化学合成された農薬や肥料を使って、慣行栽培でぶどうやセロリを育てていました。ある時、一緒に作業していた勝昭さんのお父さんの手がトリアジン系農薬でかぶれてしまいました。これをきっかけに、農薬への抵抗感が生まれ、有機的な栽培を志すようになったそうです。

その後、同じ思いを持った近隣の生産者の方々とともに「塩尻有機栽培研究会」としてグループ化。2001年に有機JAS法が施行される前から、有機的な栽培方法で作物を生産してきました。

塩尻有機栽培研究会の皆さん

グループ化した当時は勝昭さん含め7名のメンバーで8~9ヘクタールの栽培面積を管理していました。その後、研修制度を設けて新たな生産者を育ててきたことでメンバーは11名に増え、面積も当時の約2倍である18ヘクタールまで広がりました。
現在も研修中の生産者が数名おり、今後の拡大が楽しみです。

有機農家二代目・中野佳伸さんへのインタビュー 父から息子へ受け継がれる栽培技術と想い

勝昭さんと佳伸さん

勝昭さんは今年で77歳。息子の佳伸さんへ世代交代を進めているところです。
佳伸さんは農業を始めるまで東京のアパレルメーカーに勤めてらっしゃいました。サラリーマンとして働く中で「自分の手で何かを生み出したい」「農家を継ぎ、親孝行がしたい」との想いが生まれ、実家を継ぐ形で有機農業を始めました。

佳伸さんに、有機農業の魅力・お父さんの勝昭さんについていくつか質問してみました。

農業の魅力とは?

まずこだわりを持ってものづくりができるというところ。そしてそれが家の食卓に並び、自分の子供たちと食べられるということ。農業が自身のライフスタイルとして成り立っていること自体が喜びです。

父・勝昭さんを尊敬しているところは?

一番身近にいる職人であり、尊敬しています。現在は事務担当のスタッフがいますが、それまでは出荷量の計算や播種から収穫までの工程管理など一人で行っていたので、計画的な栽培管理を常に勉強させてもらっています。

父・勝昭さんと喧嘩しますか?

親子だからか、なんとなく言わんとしていることはわかるのであまり喧嘩はありません。ただ、農業を始めた当初は、非常に多くの仕事を任された時などにカチンとくることもありました。

有機農業の難しさを痛感した出来事は?

有機セロリを栽培していた時、圃場でアブラムシが大量に発生してしまったことがありました。アブラムシが有機セロリに与える被害だけでなく、アブラムシを食べにやってくるスズメバチが寄り付くようになり、管理や収穫作業の際に身の危険を感じました。一度発生してしまうと有機JASで許容された資材だけでは食い止めることが難しいため、除草作業や栽培する季節を虫害の少ない時期にするなどして対策しています。

7年目を迎える若手生産者、大塚さんにお話を聞きました

研修を経て独立し、メンバーの一員となった大塚さんにお話を伺いました。

大塚さん

大塚さんは現在40歳の若手農家さんです。20代後半まで別の業界で働いていましたが、いろいろな農家さんと話す機会があり、塩尻有機栽培研究会に出会いました。

実際に研修に入る決め手となったのは、北アルプスを望む畑で農業をする勝昭さんの背中がかっこよかったから。「自分もこんな農家になりたい」と憧れたそうです。

4年間の研修期間を経て独立し、メンバーの一員になり6年が経ちました。
現在、力を入れて栽培している品目はキャベツです。「出来る限り出荷期間を延ばし、多くのお客様へお届けしたい」と栽培方法を日々研究しています。

高品質かつ収穫量を増やすための有機野菜づくり

畑を見学させていただく中で、佳伸さんは「多くのお客様に味わっていただきたい。安定してたくさん出荷したい。」とよくおっしゃっていました。
有機栽培では、化学合成された農薬や肥料を使いません。そのため、慣行栽培に比べて悪天候による生育の遅れを即効性のある肥料で補うことが難しく、病害虫の被害も大きく受けます。
これにより、計画通り安定的に出荷できるようにすることが大きな課題となっています。

塩尻有機栽培研究会は、春から秋にかけて有機レタスや有機ブロッコリーなど数十種の有機野菜を毎日出荷しています。最も出荷量の多い7月は、有機レタスだけで週に8,000~9,000個にもなります。
これだけの数量を安定的かつ高品質でお届けするためには、どんな工夫があるのでしょうか。

長年の栽培データに基づく計画づくり

塩尻有機栽培研究会では、種蒔きから収穫までのスケジュールはもちろん、除草や肥料を与えた記録、悪天候や新たに行った管理方法など、様々なデータを翌年の栽培に活かすために記録しています。このデータに沿って毎年栽培することで作業のタイミングを逃すことなく、適した管理が出来ます。

20~70代メンバーの幅広い視野と多様な価値観を活用

塩尻有機栽培研究会では生産者同士で日々様々なやり取り、相談がされています。「新しくこんな品種を試してみようかな。」「畑に見慣れないこんな虫がいたんだ。」などなど…
20代から70代までいろいろな価値観を持ったメンバー同士が情報を共有しあうことで、より良い野菜をグループ全体で作れるようにしています。

コスレタスは「ペースカー」の役割

有機コスレタス

畑に並んだ有機コスレタス。ロメインレタスの名前でも知られ、縦に長く生長する品種のレタスです。
実はこの有機コスレタス、主力野菜である有機レタスの栽培に一役買っているそう。有機コスレタスは有機レタスと同じタイミングで栽培すると、有機レタスのちょうど1週間前を走るように生長します。その姿はF-1で言うところのペースカー。
有機コスレタスの生長を観察することで、1週間後の有機レタスの生育状況を予測し、より正確な出荷開始日を割り出しています。

高知県から長野県へ、有機青ねぎ・有機パセリの産地リレー

ここまで栽培の工夫や取り組みをお伝えしましたが、より多くのお客様に食べていただきたいという想いは塩尻有機栽培研究会の中だけでは留まりません。
現在、ビオ・マルシェの生産者・大地と自然の恵み(高知県)と連携し、有機青ねぎ・有機パセリの年間供給に向けて取り組んでいただいています。

有機パセリの畑

有機パセリの畑

というのも、高知県の夏の暑さは厳しく出荷量が減少するので、お客様へのお届けが不安定になってしまいます。そこで、高原ならではの冷涼な気候を活かして、塩尻有機栽培研究会でも栽培に挑戦していただいています。実現すれば、高知県から長野県へのバトンが繋がり、夏場のお届けも安定しそうです。

塩尻有機栽培研究会からメッセージ

塩尻有機栽培研究会の皆さん

畑は長野県の中央部標高600m~1,000mの高原にあります。
冷地帯なので、高原野菜の栽培に適しており、レタス、キャベツ、ブロッコリー、ほうれん草、パセリ等の野菜を中心に数十種の有機農産物を5月から11月まで生産、販売しています。みんな美味しいので是非ご賞味ください。よろしくお願いいたします。

全国約300件以上の契約農家と共に、有機野菜を広げていきます。

「街を耕す八百屋」としてスタートしたビオ・マルシェ。有機契約農家さんの数も、今では全国約300件まで広がっています。
農業生産による環境への負荷をできる限り低減し、環境や多様性に富む生きものとの調和性を大切にする。有機農業を通じて、持続的に農作物を作り続けられることができる大地を守り、豊かな環境を未来の子供たちに残していきたいと考えています。

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