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輸入のオーガニック食品に有機JASマークを貼るには?~知っておきたい海外と日本のオーガニック表示~

私たちの身のまわりでも、たくさんの輸入されたオーガニック食品がみられるようになりました。その中には、商品ラベルに「有機〇〇」と表示され、有機JASマークが付いているものもあります。なぜ海外のオーガニック食品に、日本の有機認証マークが付いているのでしょうか。
今回は、オーガニックな暮らしを実践する上で知っておくと役立つ「有機認証」についてお話します。

オーガニックである証「有機JASマーク」

オーガニックとは、農薬や化学肥料などの化学物質に頼らないで、自然界の力を生かしてつくられた食品のこと。オーガニックであることを証明するために、有機基準に基づいて生産されたことを第三者機関が判定する有機認証制度があります。

有機認証は世界各国にそれぞれの認証があり、日本では農林水産省の登録を受けた事業者が検査する「有機JAS」がそれにあたります。世界共通の有機認証はありませんが、共通の基準となる「コーデックガイドライン」が存在します。

「コーデックガイドライン」とは、FAO(国際連合食糧農業機関)とWHO(世界保健機関)によって設置された国際食品規格委員会(コーデックス委員会)が定めた「有機的に生産される食品の生産、加工、表示及び販売に係るガイドライン(コーデックスガイドライン)」のことを言います。基本的に農薬を使用しないことや遺伝子組み換えの禁止など、世界の有機認証の基準になっています。

有機JASでは、農産物や加工食品、飼料、畜産物が認証の対象で(※1)、有機JASの認証を受けた食品だけがオーガニックの証である「有機JASマーク」をつけることができます。有機JAS認証を受けていない食品が、「有機◯◯」や「オーガニック」と表示することは法律で禁止されていて、認証を受けた食品だけが「有機◯◯」や「オーガニック」と表示できるのです。

海外の有機認証を、日本の有機JASと同等にみなせることも

海外から輸入したオーガニック食品も同じ仕組みで、海外の業者が有機JASの認定を受けることで、「有機◯◯」や「オーガニック」表示した食品を日本で販売することができます。

しかし日本の有機JAS制度と同等の基準があると日本の政府が認めた国の場合は、「認証輸入業者」がロットごとに外国政府の証明書を入手して、当該国と取り決めた基準に沿っていることを確認した上で、有機JASマークを貼ることができるようになっています(※2)。

また、そうでない国については、実際に現地にJAS認証事業者が足を運んで審査し、有機JASと認証がされた場合に有機JASマークを貼ることが認められています。ビオマルシェの商品では、コロンビアやフィリピンのバナナがこれにあたります。もちろん、農産物を輸送する際にはポストハーベスト農薬(殺菌剤、防カビ剤など)の使用は禁止されています。輸入の際に虫が一匹でも発見されると、植物検疫法による燻蒸処理を受けなければならず、有機認証を取得できなくなるので、現地では注意を払いながら出荷しています。

※1 現在、酒類・化粧品・コットンについては、有機JAS制度が定まっていないため、有機JASマークを付けて販売することができていません。

※2 アイルランド、アメリカ合衆国、アルゼンチン、イタリア、エストニア、オーストラリア、オーストリア、オランダ、カナダ、キプロス、ギリシャ、クロアチア、スイス、スウェーデン、スペイン、スロバキア、スロベニア、台湾、チェコ、デンマーク、ドイツ、ニュージーランド、ハンガリー、フィンランド、フランス、ブルガリア、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、マルタ、ラトビア、リトアニア、ルーマニア、ルクセンブルグ
(JASと同等の格付の制度を有する国:令和2年7月現在)農林水産省ウェブサイトより

世界の有機認証

世界にはどんな有機認証があるのでしょうか。ヨーロッパやアメリカ合衆国などオーガニック先進国には、日本より厳しい基準の有機認証もあります。

アメリカ合衆国農務省(United States Department of Agriculture)による有機認証制度である「USDA」は、、有機原料95%以上でUSDA認証マークをつけることができます。有機原料が100%のものには「100 percent organic」、95%は「Organic」、70%は「Made with Organic ___」 と表示名が細かく決められていることも特徴です。

また、「Euroleaf」は、 EUの有機農業規則のもと生産された農産物であることを認証する制度です。加工された製品の場合は、95%以上の有機原料で作られていることを表し、EU域内で共通のオーガニック認証マークとして使われています。

このように世界の有機認証マークには、基準や表示の仕方などに違いがあることが分かります。ビオ・マルシェではメープルシロップや穀物コーヒーなど、こうした有機認証を受けた海外の食品も取り扱っています。ぜひお試しください。

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(最終更新日 2020年11月30日)

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