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8月28日(土)【オンライン講座】「助産師さんに聞く 女性の体の整え方~お母さんは妊娠前から始まっている~」を開催しました。

石井先生よりメッセージ

2021年8月28日(土)、オンライン講座「助産師さんに聞く 女性の体の整え方~お母さんは妊娠前から始まっている~」を開催しました。講座では、石井助産院(奈良県)の石井希代子院長に、女性の生理のしくみと、日々の暮らしで実践できる体の整え方についてお話しをお伺いしました。

自分のからだを知ろう

講座の初めに、生理の仕組みと「理想の生理」について教えて頂きました。

理想の生理とは、下記のような状態のことだそうです。

理想の生理とは

・周期は28日が基本
・経血の量は2日目が一番多い
・4~5日目ですっきり終わる
・生理痛が無い(重だるい感じはあっても生理痛はない)
・快感覚を伴う(生理はデトックスという意味で、爽快感をもつ)

 

次は、生理が始まる1週間前から終わるまでに、体に起こる変化について学びました。また、その変化に伴う痛みや不調に対して、安易に薬を服用するのではなく、自分自身で簡単にできるケアも教えていただきました。

「理想の生理」の状態ができると、受精・着床しやすい、心地良いふかふかのベッドのような子宮内膜を保つことができます。
女性にとって一番体調のよい状態は、子宮が妊娠しやすい状態だそうです。

「理想の生理」にするためにできること

「理想の生理」にするためのポイントは、血液循環を良くし、ホルモン分泌を促すこと。

今回は、東洋医学の考え方も取り入れた、日々の暮らしで実践できる体の整え方を教えていただきました。

東洋医学における健康とは

東洋医学では「気」「血」「津」それぞれをバランスよく保つことが健康といわれます。その「気」「血」「津」すべてのボトムが「精」です。精が豊富な人は、成長や発育(胎児の発育も促す)を促進し、逆に精が減ることが「老化」です。

精のエネルギーは21~28歳がピークで、この時期に妊娠・出産をすることが一番望ましいとのこと。精のエネルギーは、35歳を境に減っていくとも言われています。また、「精」には、両親から頂いたもともと持っている「先天の精」と、食事や呼吸をして作られる「後天の精」があります。

この「後天の精」を増やすために、日々の暮らしで出来ることを教えて頂きました。

食事に気をつける

「後天の精」を増やす食材

骨のスープ(魚のあら・手羽先・手羽元・スペアリブなどのスープ)、貝類(ホタテ、牡蠣、アサリやしじみ)他、海藻類や黒ゴマ、クルミ、カリフラワー、ブロッコリー、キャベツ、豚肉、鶏レバー、エビ

これらの食材を取り入れるには、陰陽のバランスで消化にもやさしい「重ね煮」がおすすめ。忙しい毎日でも取り入れやすい調理法です。

重ね煮

血(貧血防止)におすすめの食材

海藻類・きな粉・ごま・アマランサス(葉酸も多め)・レバー・豚肉・落花生・イカ・たこ・ひじき・にんじん・ほうれん草・菊菜・三つ葉・モロヘイヤ・パセリ・ちりめんじゃこ・干しエビ・黒きくらげなど。①で挙げた、骨のスープや貝類などもおすすめ。

体の巡りを良くする食材

玉ねぎ・らっきょう・ゆず・かぼす・レモン・クミン・コリアンダー

また、
・甘いものは控える
・お酒をやめる(鉄分を流してしまうため)
・化学合成された食品添加物や化学物質は控える
ことも大切です。

体を冷えから守る

体を冷やさないようにするのもポイントです。

そのためには、
・服装などを工夫して、首元や足首を冷やさない
・ウォーキングなど、適度な運動をする
・足湯をして、三陰交(くるぶしから少し上)にあるツボを刺激する
のがおすすめです。

環境ホルモンへの対策をする

環境ホルモンとは、生体の複雑な機能を調整するために重要な役割を果たしている内分泌系の働きに影響を与え(内分泌かく乱作用)、生体に障害や有害な影響を引き起こす作用を持つ物質のこと。現状、有害な影響を受けたと認められた事例はないものの、一部の化学物質は内分泌かく乱作用が疑われています。

対策は、体のなかでも経皮吸収されやすいといわれる部分への化学物質の使用を控えること。また、食事も決まったものばかりを摂るのではなく、バランスのよい食事を心がけるとよいです。

早寝早起きをする

食事と同じくらい重要です。精をためるために、特に22時から26時の間は寝ること。アンチエイジング効果も期待できるとか。

ストレスを避ける

感情をフラットにすること、よく笑うことで体の巡りもよくなるそうです。できる範囲でストレスを避けるよう意識してみましょう。

自然のリズムに合わせる

生理のリズムは28日=お月様の満ち欠けです。満月や新月のリズムに合わせてみましょう。感性を磨き、快・不快や、やるべきこと・やりたいこと・やらねばならないことを自分に尋ねることも大切です。そうすると、異常を異常と気が付くことができ、毎日を気持ちよく過ごせるようになります。

自分軸を持つ

自分にとって本当に『好き』『楽しい』ことに集中してみましょう。そして自分の「いのち」を輝かせましょう。前向きな姿勢でいることが、妊娠・出産をする上でも、大事になってきます。

ご参加いただいた方の声

約45分の講義のあとは、石井院長への質問タイム。たくさんのご質問やお声をいただきました。

ご参加いただいた方の声

・とても参考になりました。妊活をし出して5年ほどになります。なかなかできないことに鬱々としていましたが、今回頭や肩甲骨、足首を緩めることが大事なことや、重ね煮のことを初めて知り試してみよう、頑張ろうと改めて思うことができました。

・生理1週間前に頭がゆるみ、生理開始前に肩甲骨がゆるみ、生理が始まったら骨盤がゆるむという全身のゆるみと生理の繋がりがとても興味深かったです。普段目を良く使うので先生に教えていただいた通り耳をマッサージしてみたらすっきりしました。

・骨盤の冷えが後頭部・肩甲骨・足首のこわばりと冷えに関係しているということに驚きましたが、納得できました。生理中だけでなく、日々、後頭部~足首を意識して過ごそうと思います。食事の話では、この食材普段食べてないな~と改めて気付けたので、今後、宅配で購入します!

・全編にわたりとても勉強になりました。普段なんとなく生理周期を過ごしておりましたが、“理想の生理”という概念を知るととたんに、生理という機能が身体にとってとても大事な循環を可視化しているようで、愛おしくなりました。また、冒頭にいくつか写真を拝見したことで、助産院で出産することへの興味も湧きました。これからは身体の声に耳を澄ましながら、大事に日々を送りたいと思います。

 

わたしたちを取り巻く環境、日々かかってくるストレス、生活習慣など、意識しないとなかなか変えるのが難しいものもあります。今回のお話しは女性だけでなく男性の方にも重要とのことでした。生活習慣や食事で改善できる事を、自分のペースで無理をせず、始めていくことが大事だなと思いました。いつもポジティブで、「お母さんが幸せなのが一番!自分の命を輝かせよう!」とおっしゃる石井院長に元気をもらえた時間でした。

(スタッフ 下村)

 

講師

石井助産院(奈良市)院長・助産師 石井 希代子先生

石井先生デスク風景

プロフィール

平成元年 看護師免許取得
平成2年 助産師免許取得
医療法人社団和楽仁辰口芳珠記念病院産婦人科病棟、奈良県立奈良病院産科病棟、岡村産婦人科勤務を経て
平成14年 石井助産院開業 現在に至る

ホームページ

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