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ビオママクラブの料理本10選 オーガニックに暮らすママにおすすめのレシピ本

ビオママの本棚 全10冊集合

皆さんには、ずっと使い続けている、お気に入りの料理本はありますか?

料理本は「使えるレシピ」にとどまらず、日々の暮らしを豊かにするヒントをくれたり、料理する時間の大切さを教えてくれたりします。

ビオママクラブは、オーガニックに暮らすママのためのコミュニティ。
今回は、私たちの本棚から、おすすめの料理本を選びました。

澄んだ野菜だしが、毎日の料理を楽しくしてくれる。

「野菜のだしで作るベジタブルスープ」は、デザイナー・料理研究家の樋口正樹さんによる、野菜だし生活のすすめ。肉・卵・乳製品を使わないスープのレシピと、野菜だし生活を続けるコツを紹介します。

野菜のだしで作るベジタブルスープ

玉ねぎの皮、かぼちゃの種とワタ、とうもろこしの芯・・・普段捨ててしまう野菜くずを、鍋で30分煮込んでつくる野菜だし。身体にスーッと染み渡る感覚で、初めは薄味に思えても、続けるほどにその滋味深い味わいが好きになります。

かぼちゃのポタージュは、種とワタもだしに使って、甘味を引き出す。ひよこ豆のスープは、サフランをひとつまみ入れて深みを出す。しいたけとポルチーニのスープは、きのこをしっかり炒めて、フライパンの焦げもしっかりこそげ落として旨みを逃がさない。野菜の底力を引き出す工夫で、肉・卵・乳製品を使わなくても満足感のあるスープが作れます。

野菜の切れ端は専用の容器にストックして、溜まったら野菜だしをつくる。野菜だしを使って野菜たっぷりのスープをつくる。野菜をまるごと余さず使い切る「野菜だし生活」が身につけば、毎日の料理はもっと楽しくなります。

ナチュラルな素材感を活かしたスタイリングからは、著者の繊細な感性と、静けさのある暮らしが伝わってきます。パートナーである刺繍作家・樋口愉美子さんのテーブルクロスもとっても素敵です。

小さな”ひとてま”から、幸せが広がってゆく。

「HITOTEMAのひとてま」は、元ファッション・スタイリストの谷尻直子さんが主宰するレストラン、HITOTEMA(渋谷区富ヶ谷)のレシピブック。ノンアルコールのショットドリンク、前菜にはじまり、メインからデザートまで、お店のコース構成に沿って《現代版のおふくろ料理》を紹介します。

HITOTEMAのひとてま ビオママの本棚

生まれて間もない赤ん坊と手を重ねあって頑張ろう。そんな想いで名付けられたHITOTEMAは、週に一度だけ開店する完全予約制の小さなお店。無機質なグレーのコンクリート、金継ぎした骨董の器、真鍮のカトラリーなど、谷尻さんの美意識が凝縮されたアーティスティックな空間です。

安眠に効く蓮の実を入れた「中華風薬膳炊き込みご飯」。レモングラスが隠し味の「鶏の香味唐揚げ」。五香粉が隠し味の、”虜になる人多数”の看板メニュー「HITOTEMA 麻婆豆腐」。シンプルな家庭料理にベジタリアンや薬膳を取り入れたメニューには、食べる人の健康を気遣う母の優しさと、笑顔になれるサプライズが隠されています。

大きいままの人参と一緒に炊いた「人参ご飯」。豆腐とモツァレラチーズをちぎってピンクペッパーを飾った「モツァレラやっこ」。生クリームでコクを出した「長芋の味噌グラタン」。シンプルだけどセンスのあるヒトテマをかけた料理は、忙しいママでもきっと作ってみたくなるはず。

食べる人の元気な笑顔が見たい___そんな想いをこめて作る手料理。その「ひと手間」は、食卓に楽しい会話を生みだし、人と人をつなぎ、未来につながる幸せを広げてゆきます。

幼い時の喜びの記憶は、将来の心の支えとなり、日々の繰り返しの力になる。

「ひふみのおやつ」は料理研究家・松長絵菜さんが、息子のひふみくんに作ってあげているおやつを紹介したレシピ・写真集です。

ひふみのおやつ ビオママの本棚

甘酸っぱいチェリーと優しい甘さの生地を組み合わせた、チェリークラフティー。もっちり生地がしみじみおいしい、砂糖のクレープ。好みの果物に爽やかなクリームを載せた、フォンテーヌブロー。お家にある材料で作れるシンプルなフランス伝統菓子は、ママの定番おやつになりそうなものがいっぱい。

ふだんのおやつは、軽めで、おもちゃのように楽しいものを。なかなか食べられなかった日は、栄養のあるものを。たいせつな日には、特別に華やかなものを。いつも見守ってくれるママの想いをこめた毎日のおやつは、子どもの心に喜びと安心感を育ててくれます。

雨模様のパリの森、いちごの首飾り、ぐっすり眠るひふみくん。松長さんご本人による写真とエッセイは、ふわっと心地よく、ノスタルジックな感触。子どものころ、だいすきなママが作ってくれたおやつの思い出。子どもが喜ぶ顔を想像しながらおやつを作る現在。それぞれの記憶は重なり合って、家族への思いの深さを確かめる時間になっていきます。

果実は、巡る季節を知らせ、夢心地にさせてくれる。

「季節の果実をめぐる114の愛で方、食べ方」は、逗子在住の料理家・中川たまさんが提案する、春夏秋冬の果実の楽しみかた。旬の食材たっぷりの家庭料理を、果実愛あふれるエッセイと色彩豊かな写真とともに紹介します。

季節の果実をめぐる114の愛で方、食べ方

果実=「旬の調味料」と考えれば、料理の発想がぐんと広がります。ほろ苦いオレンジは、アスパラや春キャベツとグリルに。巨峰は揚げなすと合わせてマリネに。金柑はスライスして大根おろしと合わせて焼餅のトッピングに。同じ旬の食材と組み合わせれば、果実は、シンプルな家庭料理に華やかさと驚きをプラスしてくれます。

庭でドライフルーツを作ったり、テーブルに置いて眺めたり、ポマンダーにして香りを楽しんだり・・・料理以外でも、果実は、巡る季節を知らせ、暮らしに彩りを与えてくれる存在です。

果実は、子ども時代を思い出させてくれます。さくらんぼを木からもいで食べたこと、祖父母が干し柿を作ってくれたこと、母親が当時は珍しかったキウイを食べさせてくれたこと。中川さんにとっての果実は、たくさんの夢心地な記憶と結びついた、「幸福の象徴」です。

果実と親しくなれば、暮らしのなかで季節を感じる時間が自然と増えそう。ママの子ども時代にも、きっと、果実の「夢心地な記憶」がありますよね。

日々の食卓のために、絵を描くように夢のある料理を作れたら

「IN THE KITCHEN」は、イラストレーターの山本祐布子さんによる食日記。野菜やスープ、愛用の器などを描いた水彩画と、個性的なレシピ、日々の暮らしをめぐるエッセイが綴られています。

In The Kitchen ビオママの本棚

山本さんにとっての料理は、「味わうための絵」。
食材から迫ってくる色、形、匂い。その「どんなアートもかなわない」自然の美しさが、優しい色彩のシンプルな水彩画に表現されています。

料理好きだった子ども時代の思い出、料理家の親友との食事会、何を載せるか想像しながら器選び・・・食べることを通じた素敵な人々や美しいものとの出会い。そんな、「何気ないけど、忘れたくない出来事」は、彼女の豊かな感受性を通じて、色彩豊かな物語に変わります。

誰かのために料理を作ること。誰かと一緒に食べること。そんなシンプルな日常のなかに、静かに潜んでいる美しさ。その余韻を味わうように、絵を描き、日記を書く。記録でなく、記憶をつくる時間。わたしたちも、そんな時間を大切にしたいですね。

暮らすことは、季節を楽しみ、愛でること。

「花と料理 おいしい、いとしい、365日」は、1日1ページ、花と料理をテーマにしたフォトエッセイ。フラワースタイリストの平井かずみさん、料理家の渡辺有子さん、フォトグラファーの大段まちこさんが、季節ごとの食材と料理、ブーケやリースの作り方を365日の暦に綴ります。

花と料理 ビオママの本棚

スープに花を飾ったり、枝付きのレモンをスワッグにしたり、アーティチョークを花瓶にさして眺めたり。花を飾ることと料理を作ることは、自然にとけあって、日々の暮らしに新鮮で清々しい空気を運んでくれます。

10月の暦___ヤシャブシやクルミで作る、木の実のリース。きのこのリゾットには、菊の花びらを散らして。小ぶりで香りが強い秋バラでブーケづくり。栗のポタージュにはローズマリーで風味をつけて。

季節の訪れを告げる花やハーブ、果物たちは、嬉しい日も悲しい日も私たちの心に寄り添ってくれます。そして、せわしない日々のなかで、深呼吸するような「自分に戻る時間」を作ってくれます。

果物の短い旬をせっせと楽しむ。庭の花を一輪、食卓に飾って愛でる。毎年巡ってくる、何気ない日課。なくてもいいようにみえて、なくてはならない「暮らしの根っこ」に違いありません。

台所は、五感を豊かに働かせ、私の「ぶれない軸」を育てる場所。

「台所にこの道具」は、創作野菜料理家・宮本しばにさんが、毎日使っている台所道具への想いを綴るエッセイ。著者愛用の日本の台所道具と、お手入れ方法、道具のためのベジタリアンレシピを紹介します。

台所にこの道具 ビオママの本棚

丸い底が対流を全体に回し、艶やかなごはんが炊き上がる「羽釜」。天然のさわらが湿気を調整して、ごはんが冷えてもふんわり食感を保つ「おひつ」。職人のこだわりが息づく日本の台所道具は、毎日の料理に欠かせない存在です。

イチョウのまな板の、気持ちが引き締まるトントンと澄んだ音。桜材のおたまの、手の延長のような暖かい感触。炮烙でゴマを煎るときの、心がすっーと鎮まる香り。自然の恩恵から生まれた道具がある台所は、五感を豊かに働かせる場所になります。

使い慣れた道具は、共に働く頼もしい仲間。料理をするひとの不足を補い、想像力を育ててくれます。そして、レシピに頼らなくても、道具と食材の組み合わせで自由な発想が広がり、料理が軽やかでシンプルになっていきます。

日本の道具がある台所仕事は、香りや音でいっぱい。五感を十分に使う料理の時間は、日々積み重なって、ママ自身の「ぶれない軸」を育てていきます。

シンプルとは、隠しごとのない信頼関係のこと。

「シンプルな一皿を究める 丁寧はかんたん」は、料理研究家のウー・ウェンさんが自らの半生、料理哲学、母としての思いを綴った本。医食同源、七十二候、五味五色___生まれ育った中国の伝統の知恵にあふれた家庭料理を紹介します。

台所にこの道具 ビオママの本棚

旬の野菜一種類、シンプルで潔い一皿。出汁要らずの「新玉ねぎの丸ごと煮」、麺が主役の「ねぎ焼きそば」、食べた瞬間にふわあっと香りが広がる「菜の花の春巻き」。力強い旬の食材を使えば、味付けも塩と油だけで驚くほど美味しくなります。

早くに夫を亡くしたウーさん。それでも、仕事で暮らしを立て、手料理で7歳と9歳の子どもの健康を守らなくては。そんな厳しい環境を生き抜くなかで、無駄がなく、自然の摂理にかなった「ウーさん流」料理スタイルが生まれました。

「シンプル」は、生き方でもあります。無理をせず自然の流れに身をまかせること。いつでも一期一会の今を大切にすること。そして、隠しごとをせず、信頼関係を築くこと。それは、自然と「丁寧に生きる」ことにもつながります。

「おいしい味」を自分で決めることは、生き方を決めること。

「白崎裕子の必要最小限レシピ__料理は身軽に」は、レシピに頼らず、自分の感覚で料理を作れるようになるためのレッスン。必要最小限の調味料・道具だけを使って、料理のセンスを磨き、基礎をしっかり身につけるメソッドを紹介します。

白崎裕子の必要最小限レシピ ビオママの本棚

料理の基本は塩加減。調味料を断捨離して「塩だけ」にしてみることは、自分の味覚を取り戻し、自分で味を決めるための訓練になります。塩の働きをきちんと理解して、量やタイミングを意識すれば、動物性食品が無くても野菜と塩だけでコクのある美味しいスープやカレーができます。

塩だけ料理をマスターしたら、次のステップは基礎調味料。うま味を添えたいときは味噌、変化をつけたいときは酢、ボリュームを出したいなら油。基礎調味料を上手に組み合わせれば、合わせ調味料に頼らなくても、驚くほど幅広い味わいがつくれます。

どんな鍋でもご飯は炊けるし、出汁無しでも美味しい味噌汁はできる。道具も、鍋ふたつと鉄のフライパン、せいろさえあれば、手早く美味しい料理ができる。「こうせねば」という思い込みから離れられたら、料理はもっと身軽に、自由になります。

誰かが決めた「おいしい味」を買って帰るばかりではつまらない。「おいしい味」を自分で決めて作れるようになったら、料理はもっと楽しくなる。自分の感覚で料理をつくることは、揺るがない「地に足のついた」生き方につながります。

キッチンのにおいが染み込んだお気に入りの料理本は、私の宝物。

「料理書のデザイン」は、料理本専門書店「cookcoop」のブックディレクター・鈴木めぐみさんによる、料理本のガイドブック。アートディレクター、デザイナー、編集者へのインタビューを通じ、定番料理書の魅力の秘密に迫ります。

料理書のデザイン ビオママの本棚

読み手の「美味しそう、作ってみたい!」という意欲をかきたて、料理家の世界観やパーソナリティーを表現し、キッチンに置いても使いやすい本を作る。そのためには、料理家の想いを形にする「デザイン」の力が不可欠。写真の撮り方、文字の選び方、レイアウト、本のサイズや紙質・・・全ての要素がかみあってこそ、他に埋もれない「力のある」料理書になります。

ウェブで簡単にレシピ動画が手に入り、実際には作られないレシピがあふれる世の中で、「長く愛され、使われていく料理本をつくりたい!」という情熱をもった作り手たち。非効率と言えるほどにこだわった丁寧な仕事ぶりには、清々しいクラフトマンシップが感じられます。

料理本を見る目が変わる、専門書店ならではの「濃い」一冊。「子どもと一緒じゃ、本屋でゆったり選ぶなんて無理!」というママも、料理本をゆっくり選ぶ楽しみが味わえます。

キッチンの匂いが染み込んだ料理本は、ママにとっての宝物。
私たちの本棚から、お気に入りの一冊を見つけてもらえたら、とても嬉しいです。

ビオママの本棚 集合

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