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2021.6.25 - Biomamaclub

石井院長(石井助産院)に聞く 助産院で産むということ【後編】出産前後の食事

助産院の魅力は、ママが自分自身のお産をプロデュースできること。そんな「ママが主役」のお産に必要なのは、食事や睡眠など日々の習慣を整えること。家族に協力してもらうこと。そして、何より大事なのは「自分で産むんだ」という覚悟です。

石井助産師インタビュー

ビオ・マルシェの宅配会員であり、石井助産院(奈良県)院長の石井希代子先生に聞く、助産院で産むということ。【前編】良いお産のためにに続く後編では、薬膳を取り入れた助産院の食事のこだわりや、ママと子どもの食事で気をつけたいことについてお話を伺いました。

妊娠前後の食事について

石井助産院(入院食)

妊娠中の食事では、どんなことに気をつけたらいいでしょうか。

食事で体は作られ、赤ちゃんはお母さんの細胞から作られます。だから、本当は妊娠前からの食事が大切なんです。自分以外の存在がおなかの中に居ると思うとそれを意識すると思うんです。自分一人だと、食事にそこまで気を遣うという気持ちになりませんよね。わかっているけどできない。それが普通だと思います。

安産のためには、やっぱりお母さん自身の体づくりが大事です。赤ちゃんが栄養を持っていくので、妊娠中のお母さんは貧血になりやすいです。貧血になると血液がサラサラになりすぎて、産後に出血が増えるんですね。髪の毛が抜けたり、貧血になるとおっぱいが出にくくなるということもあります。人間の体はまずは生きるということに栄養を回していくので、おっぱいとか髪と毛とかは後回しになるんです。

また、妊娠中から産後のトラブル予防をしていくことも大事です。鉄分だけでなく、バランスよく栄養素をとっていく。赤ちゃんができると便秘になりやすいので、食物繊維や、腸を潤すためのめかぶとか山芋などのネバネバ食材も良いです。最近の方はパン食が多いですが、パンや麺が多いと腸を乾燥させてしまいがちなんです。そうなると、便秘や痔になってしまうこともありますね。他には、果物だったらキウイとかイチゴとかを採りましょうねと指導しています。また、浮腫む方も多いので、あずき茶などのカリウム豊富な食材を勧めています。

助産院で出されている食事は、どんなことに気を配っていますか?

やっぱり食事に癒されるというお母さんがいっぱいいるんです。助産院の食事は全て、出来合いのものじゃなく、ちゃんと手作りしています。ビオ・マルシェさんの有機野菜や旬のものを使って、調味料もなるべくちゃんとしたものを使い、器にも気を使っています。お母さんたちは、「私、ほんとに大事にされている」と感じてくれているようです。メニューも、それぞれのお母さんの体調や様子に合わせて変えています。小さな助産院なので、お母さんの状態や好みをスタッフ皆で共有できています。産後家に帰ったら、目の前の育児に必死になってしまうから、せめて入院中は体力もしっかりつけてもらおうという思いからです。そんな特別なメニューではないんですけどね。

また、幼少期に作ってもらったお母さんの味ってずっと覚えていますよね。だから、その時期の食事はとても大事なんですが、入院中のお母さんは料理方法や食材の使い方なども興味を持って聞いてくれます。

石井助産院(入院食)

助産院での食事には、薬膳の考え方も取り入れていらっしゃるそうですね。

いちばん大事なのは、化学物質とか添加物とか要らないものは摂らないこと。バランスよく摂ることです。食べたものの結果がうんちだから、最終的にいいうんちを出すということを考えると、腸内環境を整えるということになります。

東洋医学のベースは、どこか痛い時、それはどこから来ているんだろう、と常に全体を考えることです。体はつながっていますから、痛みの元を取らないとその痛みはとれないよということです。

東洋医学のさらにすごいところは、感情とのつながりも考えるというところです。心と体は一体ということです。薬膳を習いに行ってびっくりしたのが、例えば、肝臓と怒り、胃・消化器と想い、腎と恐れ、肺と悲しみがリンクするということです。臓器が疲弊すると感情が表立って出てくるよということなんですね。そう考えると、感情と臓器も一緒に整えていく必要があるんです。自分を見つめて足りないものを補う、その人の体質に合わせて食材を選ぶ、というのが薬膳の魅力です。自分自身で気づくということが大事で、そうすると自ずと体も変わっていく。そしてどんどん元気になっていくんです。食事指導を始めるときには、紙に自身の食事内容を正直に書いてもらっています。書くことで意識するんです。それによって、買う物が変わったり、食べるものが変わります。自分で変えて自信をつけていくと、継続できるんです。

薬膳料理

妊娠中と出産後、気をつけることは変わるのでしょうか

出産はゴールではなくスタート。そこから育児が始まるわけですよね。だから、育児に必要な体力づくりや食事についても、妊娠中から指導していきます。例えば、おっぱいケアとか、母乳が出やすいような食事とか。出産後にすぐ変えるのは難しいですから。甘いものや油っこいものはおっぱいが詰まるから止めたほうがいいよ、とか、血液の流れが良くなるものをバランスよく採りましょう、と出産後に言われてもすぐには無理ですよね。むしろ、妊娠中控えていたから解禁!とか言って戻っちゃったり。やはり、食生活は習慣化するほうが良いですね。

産後もおっぱい出すでしょう。おっぱいは血液ですから、血液を作るものを意識して摂ると良いです。逆におっぱいが出すぎる人もいるので「あんまり搾りすぎたらだめ、貧血になるから」と話しています。血が足りなくなると、髪の毛もよく抜けますからね。また、甘いものの摂り過ぎも、栄養素も流してしまうので良くないですね。レバーや豚肉、人参、ほうれん草など、血となり肉となるものを勧めています。

石井先生(授乳介助)

たんぱく質とかカルシウムが大事、なんてよく聞きますが・・・

子どもの発育状況によりますね。赤ちゃんのうちは寝ているだけじゃないですか。だから、たんぱく質やカルシウムはそんなに必要ないんですね。赤ちゃん自身の消化能力や分解能力が整っていないと、摂り過ぎが原因でアトピーとかアレルギーのような形で外に出てくることもあります。お母さんが3大アレルゲンといわれる卵や牛乳、小麦などを摂り過ぎるとそういう症状が出てくる可能性があるわけです。いずれにしても、食材をバランスよく採ることが大事です。

子どもに関しても、発育によって違ってきます。やっぱり体を動かしている子のほうが内臓の発育を促されます。だから、動かしたほうがいいんですよ。今は椅子に座らせてハイ動かないでね、というような便利グッズが色々ありますが、それは子どもにとってというよりお母さんにとって便利というものなんですね。子どもにとっては、体が自由に動かせて、ずり這い、はいはいをしっかりして歩けるようにしたほうがいいのに、最近はそれをせず、そのまま伝い歩きをする子も多いです。それは体つくりが出来ていないんですよ。消化吸収とか分解能力が弱い場合があるんです。だから、そういう子に早くから離乳食をあげてもダメなんですね。5か月から離乳食というのが一般的ですが、体の動きをみながら、ジャンプ位はできるようになってからたんぱく質を与える、という感じで大丈夫です。

最後に

石井先生、とてもお元気そうですね。ご自身で何か気を付けていらっしゃることはありますか?

体力づくりのために、フルマラソンをやっています。限界に挑戦してみようかなと思って、いろんな方の話を聞きながら挑戦しました。体を動かすことがストレスを発散し、自分を内観することにつながります。

石井先生マラソン写真

走っているときに自分を見つめなおす、リセットできてるし、自分を浄化することが出来ていると感じます。女性は生理があるとそれでリセットできますが、閉経を迎えてからは、汗をかくことで要らないものを出して浄化しています。お産に立ち会うのは、こちらも体力が必要ですから。年齢を重ね、ますます元気になるというか、走っていると自然に元気になっていってます。やる気で体が活性化するんですね。

最後に、お母さんたちにメッセージをお願いします。

石井先生よりメッセージ

お母さんは元気が一番!だと思います。言葉ではなかなかいうことを聞かない子どもでも、ちゃんとその姿をみていますから。お母さんが笑顔で元気に自分のやりたいことが出来ていたら、家族も幸せなんだろうなと思います。

家族の中での太陽はお母さん。子どもにフォーカスをしがちですが、実際にはお母さん自身を大事にしてあげることが一番だと思います。

(インタビュー日付 2021年5月21日)

 

奈良市 石井助産院 院長(助産師) 石井 希代子先生

プロフィール:

平成元年 看護師免許取得
平成2年 助産師免許取得
医療法人社団和楽仁辰口芳珠記念病院産婦人科病棟、奈良県立奈良病院産科病棟、岡村産婦人科勤務を経て
平成14年 石井助産院開業 現在に至る

ホームページ:石井助産院 on Strikingly (mystrikingly.com)

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