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2021.1.27 - ビオ・マルシェの畑を訪ねて

【長野県・吉沢さん】有機キャベツ日記①堆肥作り・種蒔き

吉沢文隆さんの畑は長野県の南部飯田市、標高730mの山間に広がります。吉沢さんは、有機野菜の八百屋で10年近く働いたあと、就農。ご夫婦二人で山を開墾して有機農業をはじめました。 今では息子さん夫婦も加わって、二世代で四季折々の有機野菜を育てながら、美しい里山の風景を守っています。

左:息子の羽田玄大さん、右:吉沢文隆さん

今回は息子の羽田さんにお話を伺いながら、1月に種を蒔き、5~6月に収穫する「有機キャベツ」が生長する様子をお届けします。

今回は、堆肥作り・種蒔きの様子です。

堆肥作り

吉沢さんのこだわりは、自家製で堆肥をつくること。
材料は、「籾殻」と「しめじの廃菌床」。これらを堆肥舎に最低でも半年ほど堆積させ、発酵させます。出来上がった堆肥を畑に耕運機で混ぜ込むことで、肥沃な土壌になります。

吉沢さんが堆肥の材料に籾殻としめじの廃菌床を選んでいるのには3つの理由があります。

① 近隣資源の活用

籾殻は近隣のお米農家さんから、廃菌床は近隣のきのこ農家さんから無償でいただいたものを使い、地域資源を有効活用しています。

②微生物の活発化

有機栽培の畑に不可欠なのが「微生物」。有機の畑の野菜は、微生物が分解した物質を栄養として吸収して生長します。籾殻は、微生物の餌となる炭素分を多く含んでいます。廃菌床の主原料であるおが屑には、微生物の活動を活発化させる効果があります。

③適度な水分調整

堆肥の発酵には、適度な水分が必要です。乾燥し過ぎていると発酵が進まず、水分が多すぎると腐敗しまいます。廃菌床は適度な水分を含んでいて、廃菌床8割に対し、籾殻2割を混ぜ込むことで、堆肥が発酵に適した状態に調整できます。

堆積した材料は、発酵が進むことで内部の温度が60℃近くまで上がっています。

種蒔き

今回栽培する品種は、「YR春空」と「若女将」の2種類。
YR春空は、毎年栽培している品種です。早生品種なので気温が上がって虫の被害が多くなる前に収穫ができるうえ、食味が良いことが選定のポイントです。
一方、若女将は今年初めての品種。YR春空に比べて生育速度が早いのがメリット。他の生産地からの供給が少なくなる5月の収穫を目指し、試験的に栽培に挑戦しています。

種は均等に間隔を空けて畑に植えるために、発芽し、苗となるまで「セルトレイ」で育てます。セルトレイとは、この黒いトレイのこと。四角いポット状のくぼみが連結して並んでいて、くぼみの一つ一つに種と土を入れ、水を与えて発芽させます。

発芽が均一になるように、種を埋める深さに注意して作業します。この後、セルトレイは温床(電熱線が通った床)をひいたハウスで管理して、土の温度を発芽に適した12~13℃に保ちます。

次回は、〈発芽、定植〉の様子をお届けします。

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