和歌山県有田郡の平飼い養鶏場「蒼生舎」を訪問してきました
2024.11.19
ビオ・マルシェの生産者「吾妻旬菜」(あづましゅんさい)は、長崎県島原半島の吾妻町で有機ブロッコリーや有機玉ねぎなど季節に応じて様々な有機野菜を栽培している産地です。「吾妻旬菜」という名前は、生産地である「吾妻町」と「旬」を大切に育てたいという想いを込めて名づけられました。畑は、山間にある昔ながらの石垣づくりの段々畑と干拓地に広がり、有明海に沈む美しい夕日を望むことができます。
吾妻旬菜の畑
今回はそんな吾妻旬菜で有機ブロッコリーを栽培する中村さんにお話を伺い、秋から冬にかけて有機ブロッコリーの生長する様子を紹介します。
吾妻旬菜 中村さん
今回は、種蒔き・苗を育てる様子です。
吾妻旬菜では、11月末から年明けの3月まで途切れなく有機ブロッコリーをお届けするために、季節に応じた6つの品種を計画的に栽培しています。その中で今回スポットを当てる品種は「おはよう」と「令麟(れいりん)」。比較的暖かい季節でも元気に育つ品種で、8月中旬に種を蒔いて11月末から収穫に入る予定です。
種は均等に間隔を空けて畑に植えるために、発芽して苗になるまで「セルトレイ」で育てます。セルトレイとはこの黒いトレイのこと。四角いポット状のくぼみが連結して並んでおり、くぼみの一つ一つに種と土を入れ、水を与えることで発芽させます。
セルトレイに蒔かれた種は、この育苗ハウス内で畑に植え付けることのできる大きさまで育てます。
この育苗ハウスには、ブロッコリーの苗を有機栽培で元気に育てるための中村さんのこだわりがたくさん詰まっています。
暑い今の季節は天井に遮光ネットを張り、ハウスの側面を換気することで光量と気温の調整を行っています。冬に向かうにつれ遮光ネットを外したり、ハウス内を閉め切ることで気温を上げ、発芽しやすい環境へと作り変えてゆきます。
地面を覆う黒いシートが除草シート。有機栽培を行う吾妻旬菜では除草剤を使用せず、このシートで地面を覆うことで雑草が生えてくることを防いでいます。
ブロッコリーの苗を育てるにあたって天敵となるのが「根切り虫」。小さな芋虫のような見た目で、ブロッコリーの根を食べてしまいます。この根切り虫がセルトレイにつかないようにハウスの側面を通気性のいいネットで覆っています。さらにコンテナの上にセルトレイを置くことで地面から離して根切り虫が上がって来れないようにしています。
殺虫剤等を使用せず、試行錯誤して害虫と戦っています。
毎朝水を与え、種蒔きから3日ほどで芽が土を押し上げてきます。新芽はこの季節のギラギラ照り付ける直射日光を浴びすぎると焼けてしまうため、遮光ネットの下でしっかりした本葉が出てくるまで育てます。
一つの苗から葉が3枚程度見られるようになり、しっかり根が張るまでの約1か月間をこのままセルトレイで育て、その後畑へ植え付けます。
現在は小さな3枚目の葉が顔を出しはじめました。