クリスマスリースケーキ|Veggit rabbit̵...
2024.12.11
あわただしい日常から、ちょっとだけ解放された日曜日の昼下がり。淡い光が差し込むキッチンで、そっと果物に手を伸ばす_______豊かな香りを胸いっぱいに吸い込みながら、季節を感じるヴィーガン・スイーツを作ってみませんか?
今回のテーマは、シルバーベル。
「シルバーベル」という果物をご存知でしょうか? 国産の西洋梨で、ラ・フランスとの自然交雑から生まれた品種です。店頭で見かけるラ・フランスに比べるとその大きさは約2倍で、大きいものになると700gもあるとか。見た目がクリスマスベルに似ていることからその名が付けられたのだそうです。
どっしりとしたフォルムが貫禄十分なシルバーベルですが、味はとっても繊細です。柔らかい果肉にはジューシーな果汁がたっぷり。ラ・フランス同様のねっとりとした甘さに加え、程よい酸味が特徴です。
空気の乾燥が気になるこの季節。中医学の食養生では、梨は肺を潤し、声枯れや咳、皮膚の乾燥に効果があるとされています。また、甘味と酸味が加わることでその効果がいっそう高くなると言われていますので、甘味と酸味のバランスがとれたシルバーベルは、この季節にぴったりなフルーツです。
「シルバーベルのアップサイドダウンタルト」は、ココナッツシュガーで煮詰めたシルバーベルのコンポートに国産有機薄力粉で作った生地を載せて焼き上げた、タルト・タタン風のケーキです。上品な甘さのシルバーベルと、サクサクのタルト生地のコントラストが楽しめます。焼きあがったケーキは、上下をひっくり返してサーブします。
15cmラウンド型
約2時間
ココナッツシュガーでシルバーベルを煮詰めてコンポートをつくります。
タルト生地をつくり、型に敷き詰めたコンポートの上にかぶせてオーブンで焼き上げます。
付け合わせ用に、豆乳とメープルシロップでアイスクリームを作ります。
・シルバーベル 1個(約600g)
・ココナッツシュガー 100g
・ココナッツオイル 20g
・アマレットリキュール(オプション) 大さじ2
・ドライローズマリー(オプション) ひとつまみ
シルバーベルを半分にカットし、芯をスプーンなどを使って取ります。
8等分ほどにカットし皮を剥きます。その後、横半分にカットします。
鍋にカットしたシルバーベル、ココナッツシュガー、ココナッツオイル、ローズマリー(オプション)を入れて火にかけます。
水分が出てきて、沸騰してきたら弱火にし、形をあまり崩さないように優しく混ぜながら40〜50分ほど煮詰めます。
水分にとろみがついてきたら、アマレットを入れて(オプション)火を止め、粗熱を冷まします。
・薄力粉 100g
・タピオカスターチ (または葛粉) 20g
・メープルシロップ 30g
・なたね油 30g
・豆乳 大さじ2
□オーブンを200℃に予熱します。
ボウルに材料を全て入れ、ヘラなどで混ぜます。生地がまとまってきたら台の上に置いて丸めます。
生地を上から押しつぶすようにしながら、厚さ約1.5cmほどに伸ばします(麺棒で伸ばしてもOKです)。
型のサイズよりも少し大きめにカットしておきます。
冷ましておいたシルバーベルのコンポートを型に敷き詰め、コンポート液を隙間を埋めるように入れます。
タルト生地を上からかぶせ、生地とコンポートの隙間をなくすように軽く押さえます。
竹串を刺して生地に穴を開けます。
オーブンに入れ、200℃で15分、その後180℃に下げてさらに10分焼きます。
焼き上がったらケーキクーラーの上に載せて冷まします。
完全に冷めたら、型の上にケーキ皿やケーキ台を被せて天地を返し、そっと型を外します。
常温でも、冷蔵庫で冷やしても美味しくいただけます。
簡単につくれる豆乳アイスクリームです。タルトに添えることでグッと華やかに仕上がります。
つくりやすい分量
・豆乳 250cc
・メープルシロップ 50cc
・棒寒天 2g
・バニラエクストラクト 小さじ1
□棒寒天を20分ほど水に浸してふやかしておきます。
小鍋に豆乳約半量、メープルシロップ、水分を絞ってちぎった寒天を入れて弱火にかけます。
沸騰してきたら泡立て器を使ってよく混ぜ、寒天を完全に溶かします。
残りの豆乳とバニラエクストラクトを入れて混ぜ、火を止めます。
容器に入れ、粗熱がとれたら冷凍庫で凍らせます(6時間以上)。途中1回以上、フォークなどでかき混ぜて空気を含ませましょう。
ストック確認やお買物のチェックリストとしてご活用ください。
・シルバーベル
・オーガニックココナッツシュガー
・有機エキストラヴァージンココナッツオイル
・オーガニックドライローズマリー(オプション)
・国産有機薄力粉
・オーガニックメープルシロップ
・有機豆乳
・国産なたね油
・棒寒天
・吉野葛
・バニラエクストラクト
・タピオカスターチ
・アマレットリキュール(オプション)
インディペンデント・フォトグラファー/ヴィーガンレシピ・デベロッパー
漢方養生指導士上級、フードロスゼロ料理アドバイザー
1990年代に映画監督・園子温率いる街頭詩パフォーマンス「東京ガガガ」に参加、以後約10年にわたり自主映画製作に関わる中で銀塩カメラに興味を持ち、撮影・現像を習得、作品制作を始める。
気候変動などの深刻な地球環境問題には、ヴィーガン・ダイエット(完全菜食主義の食事)が有効であるという研究に感銘を受けてヴィーガンに。心臓疾患や糖尿病などの疾病予防にも効果があると期待されているヴィーガン・ダイエットを、もっと多くの人に知って欲しいという思いから、料理レシピブログ Veggitrabbit Vegan Recipes を立ち上げ、できるだけ少ない材料で、簡単に作れる菜食レシピを考案、投稿している。
ヴィーガンとなってから「薬(医)食同源」や「代替医療」に深い関心を持つようになり、中国伝統医学の学習を開始。中医師を目指し目下勉強中。