フレッシュ梨のアーモンドタルト|Veggit rabbit&...
2024.11.8
あわただしい日常から、ちょっとだけ解放された日曜日の昼下がり。淡い光が差し込むキッチンで、そっと果物に手を伸ばす_______豊かな香りを胸いっぱいに吸い込みながら、季節を感じるヴィーガン・スイーツを作ってみませんか?
12月がスタートし、年内最後(?)の大イベント、クリスマスが近づいてきました。日本では、クリスマスといえば恋人とデートをして過ごすというイメージがありますが、イギリスなどのヨーロッパ諸国ではちょっと過ごし方が異なります。家族や親戚が集まって、テーブルを囲みながら食事をし、プレゼント交換をしたりして過ごすことが多く、スーパーやデパート、バス・鉄道といった公共機関もすべてお休み。都市部でさえ人影はまばらです。(一部ターキッシュが経営しているような商店はオープンしていたりもしますが……)。
一方、クリスマス・イヴはクリスマスの準備で大忙し。スーパーやデパートの食料品売り場の、食材がわんさか入った大きなカートを押してレジを待つ人々の長蛇の列は、クリスマスシーズンの風物詩といえる光景です。
今回のテーマは、ラ・フランス。
「ラ・フランスのChristmasタルト」は、キヌアとオーツ麦をベースにしたタルト生地に、ラ・フランスのコンポートとカシューナッツでつくったチョコレートクリーム、ココナッツミルクでつくったホイップクリームをのせたタルトです。重くなりがちなクリームタルトも、ヴィーガン(植物性)食材でつくることでとても軽い口当たりになります。濃厚でなめらか、うっとりするような甘さのラ・フランス。皮をむかず、少量の洗双糖でコンポートにして、素材の味を活かしました。クローブやカルダモンといったスパイスやアマレット(リキュール)はを使うことで、グッと大人な味わいに。クリスマスにぴったりなデザートになります。
15cmタルト型
約2時間(キヌアやカシューナッツの浸水時間、クリームを冷やし固める時間は除く)
キヌアとオーツ麦をベースにしたタルト生地を作りオーブンで焼きます。
薄切りしたラ・フランスを洗双糖で煮てコンポートをつくります。
カシューナッツをつかったヴィーガンチョコレートクリームフィリングをつくります。
ココナッツミルクでつくったホイップクリームフィリングを載せて仕上げます。
・キヌア 1/4カップ
・オーツ麦 3/4カップ
・ドライデーツ 4、5個
・ココナッツオイル 大さじ4
・葛粉 大さじ2
・ココアパウダー 1/2カップ
・塩 少々
□キヌアを洗い、一晩浸水させます。
□オーブンを180℃に予熱します。
□タルト型にココナッツオイルなどの油を薄く塗っておきます。
□ココナッツオイルはスプーンですくえる程度の柔らかさで使います。
キヌアを目の小さなザルなどにあけ、水気をよく切ります。
水気を切ったキヌアをフードプロセッサーに入れて攪拌します。キヌアの粒々が粗く砕けるくらいでOKです。
次に他の材料をすべて入れます。砂状になり、全体がしっとりとするまで撹拌します。
タルト型に生地を入れ、押すようにしながら形を整えてならします。
オーブンで13分ほど焼きます。焼き上がったらケーキクーラーなどで冷まします。
(作りやすい分量)
・ラ・フランス 1個(約500g)
・洗双糖 大さじ1
・レモン果汁 大さじ1
・水 100cc
・クローブ 2個(オプション)
・グリーンカルダモン 1個(オプション)
作り方
ラ・フランスを縦に半分に切り、5mm程度の薄切りにします。
鍋にラ・フランスを並べ、レモン果汁、洗双糖、水を加えて火にかけます。
沸騰したら火を弱め、キッチンペーパーなどで落とし蓋をして柔らかくなるまで20分ほど煮ます。
耐熱容器に煮詰めたラ・フランスを煮汁ごと入れ、1時間以上おいて味を馴染ませます。
オプションのクローブ、カルダモンはこの時に入れます。粗熱が取れたら冷蔵庫に一晩おいて香りをつけます。
ラ・フランスのコンポートの水気をキッチンペーパーなどで軽く取り、タルトベースのボトムに並べます。
・カシューナッツ 1カップ
・ココアパウダー 1/2カップ
・メープルシロップ 1/2カップ
・ココナッツオイル(液体) 100g
・水 1カップ
・塩 少々
・チアシード(粉末) 大さじ1.5(オプション)
・アマレット 小さじ1(オプション)
チアシード(オプション)は、浸水させると膨らみ、粘りが出ます。今回はその性質をクリーム作りに利用します。
□カシューナッツを軽くゆすぎ、たっぷりの水に一晩つけておきます。
□チアシードをグラインダーなどでパウダー状にしておきます。(オプション)
□ココナッツオイルが固まっているときは温めて液体にしておきます。
フードプロセッサーに材料を入れて、滑らかなクリーム状になるまで撹拌します。
さらに滑らかな口当たりになるよう、2回ほどこし器で濾します(バイタミックスなどの強力なミキサーを使う場合は、この工程はスキップしてOKです)。
チアシード(オプション)を入れて混ぜ合わせます。
タルト型を用意し、ラ・フランスの上にたっぷりと流し入れます。
冷蔵庫に入れて2時間ほど冷やし、固めます。
作りやすい分量
・ココナッツミルク 1缶 400g
・メープルシロップ 大さじ1
・葛粉 大さじ1〜3
・バニラエクストラクト 小さじ1/2
□ココナッツミルク缶を一晩以上冷蔵庫に入れて冷やしておきます。
□使用するボウルもできれば冷蔵庫に入れて冷やしておきます。
ココナッツミルクの缶の蓋を開け、上澄み液をそっと流し、クリームの固まり部分だけをボウルに入れます。
泡立て器で6分立てくらいまで泡だてたら、メープルシロップ、バニラエクストラクトを加えてさらに泡だてます。
5分ほど泡だててもなかなか固まらない場合は、葛粉を大さじ1から3程度まで加えながら泡だてましょう。または、ボウルのまま冷蔵庫へ入れて2時間ほど置き、冷やしてから再度泡だてます。
冷やしておいたタルトを用意し、チョコレートクリームフィリングの上に載せて仕上げます。
今回はザクロの実をトッピングして、クリスマスっぽく華やかに仕上げましたが、いちごやオーガニックミックスベリー(冷凍)などもおすすめです。
ストック確認やお買物のチェックリストとしてご活用ください。
・ラ・フランス
・有機キンワ(キヌア)
・有機オートミール(オーツ麦)
・有機ドライデーツ
・有機エキストラヴァージンココナッツオイル
・吉野葛
・オーガニックブラックココア
・有機カシューナッツ
・有機メープルシロップ
・洗双糖
・有機レモン果汁
・ココナッツミルク
・ザクロ
・バニラエクストラクト
・チアシード(オプション)
・アマレット(オプション)
・クローブ(オプション)
・グリーンカルダモン(オプション)
インディペンデント・フォトグラファー/ヴィーガンレシピ・デベロッパー
漢方養生指導士上級、フードロスゼロ料理アドバイザー
1990年代に映画監督・園子温率いる街頭詩パフォーマンス「東京ガガガ」に参加、以後約10年にわたり自主映画製作に関わる中で銀塩カメラに興味を持ち、撮影・現像を習得、作品制作を始める。
気候変動などの深刻な地球環境問題には、ヴィーガン・ダイエット(完全菜食主義の食事)が有効であるという研究に感銘を受けてヴィーガンに。心臓疾患や糖尿病などの疾病予防にも効果があると期待されているヴィーガン・ダイエットを、もっと多くの人に知って欲しいという思いから、料理レシピブログ Veggitrabbit Vegan Recipes を立ち上げ、できるだけ少ない材料で、簡単に作れる菜食レシピを考案、投稿している。
ヴィーガンとなってから「薬(医)食同源」や「代替医療」に深い関心を持つようになり、中国伝統医学の学習を開始。中医師を目指し目下勉強中。