和歌山県有田郡の平飼い養鶏場「蒼生舎」を訪問してきました
2024.11.19
梅雨真っ只中の6月中旬、栃木県佐野市にある浜田農園を訪れました。
収穫最盛期に入って鮮やかに色づいた有機ブルーベリーと一緒に迎えてくださったのは、浜田さんご家族です。
1日中雨が降り続いていたこの日も、ご家族総出で収穫作業をされていました。
今回は、作業にご一緒させていただきながら、お話を伺いました。
浜田さん達が無農薬・無化学肥料でブルーベリー栽培を始めたのは、約40年前。日本のブルーベリー栽培がスタートして間もない頃でした。当時、りんご栽培の勉強をしていた浜田さんですが、試験的に栽培されていたブルーベリーと出会い、その美味しさに魅了されて栽培を始めました。
いまやブルーベリーは、一般的な果物になり、年代を問わず親しまれていますが、その当時の日本では馴染みのない果物でした。そのため、栽培も販売も手探りの状態で、日々試行錯誤。せっかく収穫が出来ても、注目度が低く、全然売れなかった時もあったそうです。
「売れない時が一番つらかった。」と浜田さんご夫婦。
そんなご苦労がありながら、「たくさんの人たちにブルーベリーの美味しさを知ってほしい。」と長年栽培を続けられてきました。
収穫最盛期を迎えるブルーベリー畑にて、収穫時期についてのお話を聞きます。
ブルーベリーはぶどうのように房状に実がなっていますが、ひと房ごとに熟れるぶどうとは違い、2~3粒ごとに熟れていくそうです。
美味しい完熟の時期を見極めるためには、毎日の畑の見回りが必須です。それぞれの樹になるブルーベリーの熟度を確認し、一粒ひとつぶ収穫しています。
また、ブルーベリーは収穫日が2~3日違うだけで味が変わってしまいます。
そのため、よっぽどの悪天候でない限り、収穫時期は毎日ご家族皆さんで収穫作業をされるそうです。
私も少しだけ収穫の体験をさせていただきました。
「美味しそうなものを」と真剣に吟味しながら収穫したつもりでしたが、浜田さんに見てもらうと「これはまだ早いかな!」とのこと。
まだ少し収穫には早いものも摘み取ってしまい、改めて収穫の難しさを体感しました。
収穫の最中、時々散髪をするようにはさみでちょんちょんと葉っぱを切る奥様。
何をしているのかなーと思って聞いてみると、適度に葉を摘み取って樹の風通しをよくすることで、虫の発生を抑えているのだとか。
また、甘酸っぱい実には、虫だけでなく鳥たちもやってきます。
収穫時には、鳥が好まない音を流したりして、近寄らないように対策をするそうですが、生育期には鳥たちが虫を食べてくれたりすることで、ブルーベリーも元気に育つため、あえて鳥よけのネットを張りません。
生き物の多様性を大事にし、栽培に活かす、浜田農園ならではの工夫です。
研究熱心な浜田さんは、今でも毎年新しい品種の栽培に取り組まれていて、ブルーベリーの樹を種から育てています。
「毎年、気候や樹の育て方によって変わるブルーベリーの栽培はいつまで経っても面白い」と浜田さん。
ブルーベリーは他の果物に比べ、収穫期間が短いため、農園には約40種類もの品種が植えられています。
品種によって大きさが違ったり、皮の厚みが違ったり、甘み・酸味のバランスが違ったり…ひとくちにブルーベリーとはいっても品種によって個性があります。
「一粒ひとつぶの個性を楽しんでほしい」と浜田さん。
そんな浜田さんの想いがつまった「有機ブルーベリー」「有機冷凍ブルーベリー」には、品種を限定せず、様々な品種のブルーベリーをパックしていただいています。
また、浜田農園で製造いただいているビオ・マルシェの「ブルーベリージャム」。原材料はブルーベリーと洗双糖のみです。
とろみがつくように、品種ごとの配合を決めたり、それぞれの特性に合わせて下ごしらえをしたり、煮詰め方を変えたり、ブルーベリーの個性を大事に製造されています。
ジャムづくりにも、ブルーベリーのことを知り尽くしている浜田さん達だからこそ成せる業が光ります。
ブルーベリーを生で食べられる時期は、収穫時期を迎える8月上旬頃までですが、年間を通じて皆様に楽しんでいただけるように「冷凍ブルーベリー」「ブルーベリージャム」も出荷いただいています。
ブルーベリーたちの個性を楽しみながら、ぜひ味わってみてください♪
(スタッフ 小関)
訪問日:6月22日