開催レポート「有機北里八雲牛のおはなし&国産有機牛のスペシャ...
2024.11.20
勝沼平有機果実生産組合の代表、渡辺さん
山梨県・勝沼平有機果実生産組合から、さまざまなぶどうの出荷がスタートしています。
フルーツ王国として知られるこの地は、水はけのいい地質と笹子峠から吹く『笹子おろし』と呼ばれる風のおかげで、夏でも朝晩の気温を下げ、実のしまった美味しい果物が育まれます。
山の麓に広がるぶどう畑
勝沼平有機果実生産組合代表の渡辺さん。
20代の頃に父親の畑を引き継ぐ形で就農した、農業歴約60年の大ベテランです。
「60年経ってもまだまだやりたいこともあり、出来てないこともあり、毎日勉強。」と渡辺さん。化学肥料・除草剤を使わない減農薬での栽培方法も、溢れる栽培意欲から生まれました。
約30年前、「これからは人と違うことをやっていかないといけない。」と考えた渡辺さんは、栽培方法を見直しました。除草剤・化学肥料・農薬を使わずぶどうを栽培しましたが、3年目にぶどうの木が弱り、収穫にはつながりませんでした。けれども、これをきっかけに「できる限り自然な形で栽培したい」という想いで、除草剤や化学肥料を使わず、防除を最低減に抑えた栽培に取り組むようになりました。
ぶどうの肥料には、化学肥料に頼らず、地元勝沼のぶどうの搾りかす(ワインかす)を使った自家製のものを使っています。チップにぶどうの搾りかすを混ぜて、ミミズが出てくるようになるまで置いておくと、良質な堆肥になるそうです。この堆肥をブレンドして育てた土はふかふか。土を耕すとミミズがたくさん出てくるため、それを目当てにひよどりが渡辺さんについてくるそうです。
また、除草剤を使わないため、草刈りは1番大変ですが、自然に近い形で栽培をする渡辺さんのぶどう畑は様々な生きものの生命に溢れています。
ぶどう栽培には、剪定のタイミングと技術も大事です。
「ぶどうの樹によって個性が様々。樹ごとに手のかけ方を変える必要がある。」と渡辺さん。1本1本実の生り方や枝葉の伸び方が違うため、剪定のタイミングを変える必要があります。これが難しいそうですが、熟練の技でその時を見極めます。
品種によってそれぞれの個性が光るぶどう、ぜひ食べ比べてみてください♪
サニールージュは香りの高さとジューシーな甘みが特徴です。勝沼平有機果実組合では様々な品種のぶどうを栽培していますが、甘いぶどうが大好きな鳥の被害に真っ先に遭うのがこのサニールージュだそう。種なしで、皮剥がれも良いため食べやすい点もおすすめのポイントです。
8月下旬~9月上旬
巨峰の血を受け継ぎ、大粒で果汁が多く食べ応えがあります。強い甘さとそれを支える酸味もあり、コクを感じるぶどうです。
8月下旬~9月中旬
山梨県特産の赤ブドウで「赤いマスカット」という別名があるように、華やかなマスカットの香りをもっています。
甘みが強く、ほどよい酸味もあります。
9月上旬~10月中旬
酸味が少なく、高い糖度を誇るシャインマスカット。口に入れた瞬間、パリッとみずみずしい果肉が弾けます。ハリのある果肉と種がなく鮮やかな黄緑色に透き通った断面はケーキやパフェにも最適。大自然の中で育った宝石のようなシャインマスカットをぜひご賞味ください。
8月下旬~9月下旬
甘みと酸味のバランスが良く、濃厚な味わい。やや大粒で果汁も多くジューシーです。
8月下旬~10月下旬
日本のぶどうの代表品種で、勝沼で発見されてから800年もの歴史があります。この地域では今も、初物の甲州が出るとすぐ神棚にお供えをして、収穫に感謝する風習があります。淡い赤紫色で粒はやや小さく、果肉はやわらかく多汁で甘みがあります。香りは控えめで、種の周りは酸味がやや強く、ほどよい甘酸っぱさが魅力。
10月上旬~10月下旬