生産者・製造者
さぬき有機
- 商品
- 有機金時芋、有機安納芋、有機紅くるり大根、有機金時人参など
- 産地
- 香川県坂出市
さぬき有機の宮下さんの畑があるのは、瀬戸内に面した瀬戸大橋の麓。潮の香りが漂う暖かい土地、香川県坂出市です。
さつまいもの甘みは、「畑の水はけで決まる」といわれていますが、坂出市は、入浜式塩田跡を畑に改良してきた歴史があり、土質はまるで砂浜のように水はけがよく、ミネラルが豊富です。また、年間雨量が日本一少ないといわれ、畑には一年じゅう太陽の光が降りそそぎます。そのため、肌が美しく味の濃い、美味しいさつまいもが栽培できるのです。宮下さんはここで、風土にあった品種“坂出金時”を原種の定期更新と、自家採種で40年以上つくり続けてきました。
宮下さんの金時芋栽培は約1年かけておこなわれます。
まず、有機栽培にかかせない健康な土をつくります。収穫を終えた畑に有機質の肥料をまき、約半年間休ませます。有用微生物が活性し、微生物の働きで有機物が分解されると、畑の土は肥料もち、水もちのよい土になります。また、多様な生きものをはぐくむ豊かな土を作ることで、単一病原菌の多量発生を防ぐことができます。
そして、翌年の2月には、前年に収穫したものの中から選りすぐった良い種芋を植え、4月には伸びてきたつるを畑に植え付けます。それから、収穫を迎えるまでの約半年間、毎日毎日畑を見に行き、芋の表情を観察し育てます。「畑に足跡をつけるんぞ。これがなかったらうまい芋ができんけんの。」これが、宮下さんの口癖です。毎日まいにち畑に通うことで、芋と対話し、必要な時期に必要な分だけ水や肥料をやり、丁寧に丁寧に雑草をとりのぞくことができます。手入れの行き届いた宮下さんの畑は、雑草が見当たりません。芋の葉は、1枚1枚がいきいきとして、健康な緑色が本当に美しく輝いています。こうして、こまめな管理で大切に育てられた有機金時芋は、太陽の光をたっぷりと浴びて光合成し、甘くねっとりと本来の美味しさがひきだされています。
もとは、慣行栽培の農家だった宮下さん。近所の農家さんが農薬の薬害で倒れたことをきっかけに、有機栽培に取り組むようになりました。
「農家自身が健康で作り続けることができ、皆さんに美味しいと喜んでもらえる。そんな風に社会に貢献できるのが生きがいや。」と話されます。つくる人も食べる人も自然環境も、みんなが幸せでいられること。私たちビオ・マルシェが有機農業を通して実現したいことでもあります。
「天ぷら・味噌汁なんでもおいしいけど、弱火でじっくり焼くのが一番やのぅ。」 と宮下さん。じっくりゆっくり火を通して、ねっとりとした甘みを引き出してくださいね。また、金時芋は加熱してからの変色がほとんどなく、冷めても鮮やかな黄色が楽しめるので、スイートポテトやきんとんにも最適です。